昔懐かしい琺瑯(ホーロー)看板も、設置されている建物の老朽化などでずいぶん少なくなってしまいました。
最も多く作られたのは昭和30年代だったそうです。カラーテレビの普及率がまだ低かった時代に、シンプルで派手な色使いの看板は人目を引いたことでしょう。
モノの使い捨てが良しとされた高度成長期でも、丈夫な琺瑯看板が活用されたのは興味深いことです。鉄製の重い看板を張り付ける苦労、あるいは制作にかかった費用……壁から伝わってくる当時の人々のイキオイを、あこがれを持って眺めてみるのも、時にはいいかもしれません。
まちかどのタイムマシン。琺瑯看板はその扉のありかを教えてくれています。取り付けられた時代の輝きを今日も放ちながら。
琺瑯でないものも割とあります。最終更新日:2024年11月4日。