肥料2
住友肥料
住友肥料 撮影:2007年9月
住友肥料 特約販売店 撮影:2005年3月
住友化成肥料 特約販売店 撮影:2009年3月
東京都中央区日本橋二丁目7-1 東京日本橋タワー(東京本社)、大阪府大阪市中央区北浜四丁目5番33号 住友ビル(大阪本社)、住友化学(株)
住友の液肥 特約店 撮影:2003年5月
住友の液肥 撮影:2002年3月
住友化学(株)は大正2年(1913年)創業。愛媛県の別子銅山で、銅製錬に伴う亜硫酸ガスを利用するため設置された「住友肥料製造所」が始まりです。
大正14年(1925年)株式会社設立。昭和9年(1934年)住友化学工業(株)に、平成16年(2004年)10月現社名に変更。
住友尿素 撮影:2007年9月
住友尿素 特約販売店 撮影:2005年3月
住友化成ホスカアン 撮影:2008年1月
住友化成 燐安加里 撮影:2009年3月
住友化成 さくら 撮影:2002年3月
住友肥料特約販賣店 撮影:2002年3月
古めかしい木製看板。
小野田肥料
無硫酸根 小野田化成 塩加燒燐 小野田肥料
撮影:2005年3月
リボン(肥料?)特約店 販売 住友商事 製造 小野田肥料
撮影:2005年3月
すでに掲示板になっていてリボンが何かわかりません。
東京都港区海岸1-15-1 スズエベイディアム、小野田化学工業(株)
昭和30年(1955年)9月、当時の小野田セメント(株)(現在の太平洋セメント(株))が小野田肥料(株)を設立。昭和39年(1964年)4月、小野田化学工業(株)に社名変更。
日産
日産の肥料 特約店 堀江商店
撮影:2002年6月
日産化学工業株式会社 硫曹 硫安・加燐酸・化成肥料 特約店
撮影:2002年6月
東京都中央区日本橋二丁目5番1号、日産化学工業(株)
明治20年(1887年)4月設立、東京人造肥料会社として創業。昭和12年(1937年)、日産化学工業(株)に社名変更。
肥料部門は子会社の日産アグリ(株)に担当が移っていましたが、平成19年(2007年)4月1日、三井東圧肥料と事業統合、サンアグロ(株)が誕生しました。住所は東京都中央区日本橋本町一丁目10番5号、日産江戸橋ビル。
千代田肥料 日産化学 撮影:2008年5月
千代田 化成肥料 日産化学 撮影:2002年1月
みよし 化成肥料 日産化学 撮影:2001年10月
みづほ 化成肥料 日産化学 撮影:2002年6月
腐植酸入り肥料 フミンホスカ 関西日産化学 撮影:2013年5月
東洋高圧
丸ツバメ印 ネオスーパー化成肥料 東洋高圧
撮影:2002年1月
日本で一番成分の高い化成肥料 ネオスーパーゴールド 東洋高圧
撮影:2002年6月
2枚+エスサン肥料拡大画像(51KB)
東洋高圧工業(株)は、昭和4年(1929年)、三井鉱山が鈴木商店のクロード式窒素工業(株)を買収、硫酸アンモニウム製造事業に乗り出したことに始まります。
昭和8年(1933年)4月設立。石炭やコークスを原料としたアンモニア系窒素肥料の生産などをしていました。昭和43年(1968年)10月、三井化学工業を合併、三井東圧化学(株)となり、平成9年(1997年)、三井三池炭坑閉山の年の10月、三井石油化学工業と合併し三井化学(株)となりました。
肥料部門は、昭和56年(1981年)三井東圧肥料(株)が独立。平成19年(2007年)4月1日、日産アグリと事業統合し、サンアグロ(株)が誕生しています。
チッソ
扇印 髙度化成肥料 チッソホスカ 新日本窒素肥料株式会社
撮影:2012年4月
東京都千代田区大手町二丁目2-1 新大手町ビル9階、チッソ(株)、JNC(株)
東京都千代田区神田須田町二丁目6番6号 ニッセイ神田須田町ビル、ジェイカムアグリ(株)
明治39年(1906年)曾木電気(株)として創業。明治41年(1908年)日本窒素肥料(株)に社名変更。戦後の会社整理で昭和25年(1950年)新日本窒素肥料(株)設立。昭和40年(1965年)チッソ(株)に。
戦後水俣病を引き起こしたことでも有名です。現在、高度化成肥料などの加工品分野、その他化学品、液晶などの機能材料事業は、平成23年(2011年)3月31日、同年1月設立されたJNC(株)に譲渡されました。JNCの肥料事業は、平成21年(2009年)10月1日設立のジェイカムアグリ(株)が担当しています。
昭和電工
高度化成 ネオライト 特約店 昭和電工
撮影:2002年6月
高度化成 ネオ白ゆり 特約店 昭和電工
撮影:2002年1月
マルショウ 硫安 石灰窒素 昭和電工
撮影:2011年1月
東京都港区芝大門一丁目13番9号、(株)レゾナック・ホールディングス
東京都港区芝浦三丁目1番1号 田町ステーションタワーN 31階、昭光通商アグリ(株)
昭和14年(1939年)6月、日本電気工業(株)と昭和肥料(株)が合併、昭和電工(株)設立。昭和肥料は昭和3年(1928年)10月、余剰電力の有効利用を目的に設立。昭和6年(1931年)4月、純国産の硫安製造に成功しています。こちらも戦後第二水俣病を引き起こしました。
昭和電工は令和5年(2023年)1月1日、経営統合で(株)レゾナック・ホールディングスに改称。肥料事業は、平成20年(2008年)1月設立、グループ会社の昭光通商アグリ(株)が担当しているようです。
味の素
エスサン肥料 味の素株式会社
撮影:2002年6月
エスサン肥料 味の素株式会社
撮影:2007年9月
東京都中央区京橋一丁目15番1号、味の素(株)
エスサン肥料はアミノ酸を原料にした肥料でしたが、現在は製造されていないとのこと。
デンカ、東亞合成
軍配肥料 電気化学
撮影:2002年4月
東京都中央区日本橋室町二丁目1番1号 日本橋三井タワー、デンカ(株)
大正4年(1915年)5月設立。昭和2年(1927年)2月、軍配印の商標を登録。平成27年(2015年)、電気化学工業(株)から現社名に変更。
現在は、くみあいブランドの肥料はサイトに紹介されているのですが、軍配印は見当たらないですね。2020年頃まではあったような。社内報は「ぐんばい」という名らしいですが。
矢印化成肥料
撮影:2007年4月
東京都港区西新橋一丁目14番1号、東亞合成(株)
昭和17年(1942年)3月、矢作工業(株)として設立。2年後、4社合併により東亞合成化学工業(株)設立。平成6年(1994年)現社名に変更。
アロンアルフアの製造でおなじみのメーカーですが、もとは昭和8年(1933年)設立の前身の会社が、親会社の電力会社の余剰電力で硫酸や硫安などを生産していた関係で、肥料製造の方が古くから行われています。矢印硫安は2020年現在も製造されています。
エムシー・ファーティコム系
トモエ化成
撮影:2003年2月
福島県いわき市常磐関船町宮下2番地の2にあったトモエ化学工業(株)
明治43年(1910年)ごろから別名で製造されていたらしいです。昭和18年(1943年)より、ダイヤエヌ印肥料の日東化学工業(株)が製造。昭和25年(1950年)よりトモエ化成の名で製造されるようになります。
平成10年(1998年)三菱レイヨン(株)が日東化学工業を合併。平成13年(2001年)、肥料事業はトモエ化学工業に譲渡されました。同社は平成20年(2008年)8月1日、宇部興産農材(株)、コウノシマ化成(株)、ダイヤケミカル(株)、播州ケミカル(株)と合併、エムシー・ファーティコム(株)に。東京都千代田区麹町一丁目10番地 麹町広洋ビル4階。
くみあい複合燐加安 農業協同組合 製造宇部興産
撮影:2006年4月
くみあいブランドの肥料は複数のメーカーが製造しているようですが、宇部興産関連ではかつては宇部興産農材(株)、現在はエムシー・ファーティコム(株)が担当しています。
綜合微量要素肥料 サムとハイグリーン 特約店
撮影:2014年11月 くみあい複合燐加安とまとめて拡大画像(42KB)
東京都港区西新橋二丁目16番2号にあったダイヤケミカル(株)
トモエ化学工業の子会社でしたが、合併しエムシー・ファーティコム(株)に。
かみしま化成肥料各種 神島化學工業株式會社特約販賣店
過燐酸石灰・各種配合肥料 神島化學工業株式會社特約販賣店
撮影:2008年4月 拡大画像(28KB)
「かみしま化成」は神島(こうのしま)化学工業(株)ならびにコウノシマ化成(株)の製造した肥料でした。
大正6年(1917年)6月、岡山県笠岡市神島で神島硫酸製造所(株)設立。大正8年(1919年)12月、神島人造肥料(株)に社名変更。昭和11年(1936年)設立の旧神島化学工業(株)設立。
昭和21年(1946年)3月、神島人造肥料と旧神島化学工業が合併・解散ののち、神島化学工業(株)設立。本社は大阪市北区堂島に置き、笠岡市の工場は神島工場となりました。昭和20年代後半から30年代にかけては、看板にある過燐酸石灰などの生産が好調で、住友化学や日産化学と並ぶ化学肥料のトップメーカーであったようです。
昭和30年代半ば以降は、国際情勢や工業重視の国策などにより、肥料の生産は不振になっていきます。昭和47年(1972年)2月、肥料事業は三菱商事に売却され、三菱商事により設立されたコウノシマ化成(株)が引き継ぐことになりました。同社の本社は大阪市中央区南船場、のちに神島工場のある岡山県笠岡市神島外浦3366番地に。
母体の神島化学工業は、香川県の詫間工場に生産拠点を集約。建材事業を中心に経営存続となりました。
平成20年(2008年)8月1日、コウノシマ化成はトモエ化学工業などと合併、エムシー・ファーティコム(株)に。
ペルーグアノ
世界最高有機質肥料 ペルーグアノ販売店 ペルー国国営グアノ管理会社日本総代理店 大倉商事
グアノとは太平洋の島々で、海鳥の糞などが堆積し化石化したもの。天然のリン酸肥料として、南米では古くから使われていたそうで、のちにヨーロッパにも輸出されることとなりました。国家間でグアノの争奪戦も行われたほどで、ペルーが国をあげて管理していたのも当然のことでしょう。
琺瑯看板のキャッチコピーは大げさなものも多いのですが、グアノに関しては、「世界最高有機質肥料」は妥当なものと思われます。
大倉商事は、戦前の大倉財閥関連の商社でしょう。大正6年(1917年)発足しますが、平成10年(1998年)8月自己破産しています。大倉系で肥料を輸入している会社は、現在だと東京都中央区日本橋のベイシン貿易(株)あたりでしょうか。
画期的な高度化成 ハイトップ 特約店
撮影:2010年5月
オールマイティ
有機化成肥料 オールマイティ
撮影:2006年3月 拡大画像(47KB)
兵庫県尼崎市昭和南通三丁目26番地、福栄肥料(株)
昭和29年(1954年)10月設立。「オールマイティ」は昭和33年(1958年)5月より製造されています。ライオンのブランドマークも健在。
徳山など
いこい化成
撮影:2001年10月
窒素肥料 徳山塩安 特約販売店
撮影:2008年1月
東京都千代田区外神田一丁目7-5 フロントプレイス秋葉原(東京本部)、山口県周南市(旧徳山市)御影町1-1(本店、徳山製造所)、(株)トクヤマ
徳山セメントでおなじみのメーカーの製造していた窒素肥料。石原産業
過燐酸 化成肥料 石原産業 特約販売店
撮影:2002年3月
過燐酸 配合肥料 化成肥料 石原産業
撮影:2003年6月
大阪府大阪市西区江戸堀一丁目3番15号、石原産業(株)
大正9年(1920年)9月、合資会社南洋工業公司として創業。昭和24年(1949年)株式会社設立。
宇部興産
宇部硫安 宇部興産販賣店
撮影:2013年5月
山口県宇部市大字小串1978-96(本店)、東京都港区芝浦一丁目2番1号 シーバンスN館(本社)、UBE(ユービーイー)(株)
明治30年(1897年)6月創業。昭和17年(1942年)3月会社設立。イビデン
新らしい総合燐酸肥料 とくりん 揖斐川電工
撮影:2011年1月
琺瑯ではないので劣化していますが、これよりまともなものを見たことがないので、時間切れ掲載としました。名前がかわいい。
岐阜県大垣市神田町2-1、イビデン(株)
大正元年(1912年)11月25日、揖斐川電力(株)設立。昭和14年(1939年)揖斐川電気工業(株)に社名変更。昭和17年(1942年)、戦中の電力統制令で、電力関連の設備・事業を、一部の自家発電所を残し中部配電(株)に譲渡。
これより化学製品メーカーとして事業を行ってきました。現在は基板などの電子部品製造がメインのようですね。肥料の製造は昭和の終わりごろまででしょうか。昭和57年(1982年)現社名に変更しています。
日之出化学
日之出化学工業株式会社 熔成燐肥
撮影:2003年4月 拡大画像(KB)
木製にしては残っている方でしょう。「火」の字がやる気がある感じ。
京都府舞鶴市字倉谷660番地、日之出化学工業(株)
昭和24年(1949年)11月17日設立。現在も熔成燐肥(ようりん)を製造。デンカの子会社で販売はデンカがやっているそうです。
参考文献
- 『会社年鑑≪上場会社版≫ 2003年版』2002年10月24日 日本経済新聞社
- 『日本会社史総覧・上巻』1995年11月24日 東洋経済新報社
- 『昭和二万日の全記録 第2巻』平成元年7月20日 (株)講談社
- 『企業名変遷要覧』2006年1月25日 機械振興協会経済研究所 結城智里 神戸大学経済経営研究所附属政策研究リエゾンセンター 日外アソシエーツ編集部 編
- 『笠岡市史 第4巻』平成15年5月 笠岡市
2009年3月19日:住友肥料1枚、住友尿素1枚、住友化成ホスカアン、小野田肥料2枚、千代田肥料1枚、フミンホスカ、エスサン肥料1枚、矢印化成肥料、トモエ化成、くみあい複合燐加安、神島肥料2枚、オールマイティ、徳山塩安追加。その他差し替えあり。2009年5月26日:住友化成肥料、住友化成燐安加里追加。その他差し替えあり。2010年7月11日:ペルーグアノ販売店、ハイトップ追加。2013年3月8日:チッソホスカ追加。2018年4月13日:宇部硫安追加。フミンホスカ差し替え。2020年1月5日:サムとハイグリーンなど差し替え。