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農機3 三徳万石

三徳万石
三徳万石

一円高の 米出来る 金田式 隼號 三徳萬石 撮影:2001年8月 兵庫県姫路市
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兵庫県たつの市揖保川町にあった旧三徳万石製造所のもののようです。

明治41年(1908年)、金田(かなだ)喜一氏は三徳万石製造所を設立。
大正9年(1920年)、(名)三徳農機製作所に改組。昭和の初め、籾摺りから米の選別までを一貫して行う自動万石を開発、特許を取ります(少し見にくいですが、看板の左側のイラストです)。それまでは、籾摺りした玄米を万石の上部から手作業で入れていました(右側のイラスト参照)。
昭和6年(1931年)、さらに精度の高い万石を考案し特許を取りました。

戦時中製作所は軍需協力工場となり、航空機や船舶の部品を製造していました。戦後改組し三徳農機(株)となりましたが、昭和43年(1968年)廃業。
現在、子孫の方が設立した三徳機械(株)が業務の一部を引き継ぐ形になっています。ただ、三徳機械は、現在は倉庫業の方がメインのようですが。

※万石は米の選別機。籾摺り(もみすり)をした米を上から入れると、機械の下に玄米が落ち、籾殻が先の方に飛ばされるしくみ。目の大きさの違うふるいを3~4枚取り付け、米の大きさを選別。屑米などが分別でき、質の良い玄米を得ることができます。

参考文献

  • 『兵庫県産業年鑑 昭和38年版』昭和38年8月1日 神戸新聞社
  • 『兵庫県産業年鑑 40年版』昭和39年6月1日 神戸新聞社
  • 『龍野地区商工名鑑』1979年版/1985年版/1996年版
  • 『揖保川町史』揖保川町史編纂委員会編 昭和47年3月31日 揖保川町
  • 『176 ふるさとの想い出 写真集 明治大正昭和 龍野』石原元吉編著 昭和55年12月20日 国書刊行会

(2002年7月16日作成)