路上観察と琺瑯看板、マンホールのふた
お散歩 Photo Album

 
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酒2 兵庫県姫路市

螢澤

灘菊

銘酒 螢澤(蛍沢)・灘菊
撮影:2001年12月

清酒 灘菊 西灘 灘菊酒造醸
撮影:2012年1月
拡大画像(45KB)
「ナダキク」とあります。マークのロゴは左の看板に似ています。

兵庫県姫路市手柄一丁目121番地、灘菊酒造(株)

明治43年(1910年)創業。戦前は「手柄」「螢澤」の銘柄を醸造していました。戦時中一時途絶えますが、昭和25年(1950年)には「吟醸 螢澤 灘菊/播州酒造有限会社」の広告が見えます。左の看板はこのころのものでしょう。

灘菊

特級酒 灘菊 品質本位 / 特級酒 灘菊
撮影:2020年9月

「灘菊」の銘柄は、戦前、姫路市龍野町の灘酒造(株)が造っていましたが戦後は灘酒造の名は見えません。また、「灘」の名は、祭りの盛んな姫路市白浜地区のことです。
昭和31年(1956年)社名を灘菊酒造に、「螢澤」の銘柄は造られなくなります。
昭和41年(1966年)1月22日、中小メーカーでは初めて四季醸造開始。

これはもとは吊り下げ看板だったようですが、貼り付けてあります。

灘菊

清酒 灘菊
撮影:2009年2月

大形看板。

灘菊

一級酒 灘菊 灘菊酒造株式会社醸  
撮影:2023年4月 兵庫県姫路市
大形看板。 拡大画像(67KB)

灘菊酒造では酒造見学、食事もできます。蔵には琺瑯看板がたくさんあります。

灘菊

特級酒 灘菊
撮影:2003年3月 兵庫県高砂市
拡大画像(24KB)
灘菊ベンチ。かつて山陽電鉄の駅にいくつかありました。

灘菊

特級酒 灘菊
撮影:2013年5月 兵庫県
拡大画像(20KB)
灘菊ベンチ別バージョン。

灘菊標語  灘菊

危険物に慣れることが赤信号 姫路市危険物保安協会 清酒 灘菊
撮影:2002年3月 兵庫県姫路市
拡大画像(20KB)

消火栓 清酒 灘菊
撮影:2001年10月 兵庫県姫路市

灘菊原酒 蔵

灘菊原酒 (琺瑯ではありません) 
撮影:2023年4月
拡大画像(86KB) 遠景(57KB)

酒蔵直営の店舗にて。それほど古くなさそうですね。

書かれているのは李白の「月下独酌」四首のうちの其二。冒頭が「花間一壺酒」という其一が有名ですが、これは其二の一部になります。

天若不愛酒 酒星不在天
地若不愛酒 地應無酒泉
天地既愛酒 愛酒不愧天
已聞清比聖 復道濁如賢

天がもし酒好きでないのなら、酒星という星があるはずがない
地がもし酒好きでないのなら、酒泉(中国の地名)という場所があるはずがない
天地が酒を愛しているのだから、酒を愛することは天に恥じることではない
清酒は聖人、濁り酒は賢人ということだ。

龍力

龍力
龍力

清酒 焼酎 龍力 兵庫縣西灘 本田商店醸 撮影:2001年10月

清酒 龍力 撮影:2001年10月 拡大画像(46KB)

清酒 焼酎 龍力 本田商店醸 撮影:2002年2月

姫路市網干区高田361-1、(株)本田商店
大正12年(1923年)10月創業。2001年金賞受賞。最高級の酒造好的米(山田錦、五百万石、雄町米)を使用。「龍力 米のささやき YK-35」は、精米歩合35%の人気の大吟醸酒です。

会長さんは2001年、京大農学研究科の研究生として、産地毎の山田錦のDNAや土壌の分析の研究をされていました。(参考資料:朝日新聞姫路版、2001年10月21日)

名刀正宗

清酒 名刀正宗 田中酒造吟醸
撮影:2001年11月

姫路市広畑区本町3丁目583番地、田中酒造場
創業天保6年(1835年)。「名刀正宗」の銘柄は創業当初からのもので、姫路城主酒井家にも献上されていたということです。
「白鷺の城 大吟醸」は全国新酒鑑評会で金賞を9回受賞。

「正宗」を付した銘柄は多いですが、お経の臨済正宗からきていて、「せいしゅう」と「清酒」が語呂合わせになっている、名刀正宗のように切れ味のいい酒という意味がある、などの説があるようです。
最初はともかくこれだけ広まったのはやはり「切れ味」の意味が大きいのでしょう。私は下戸なので、そのあたりが確かめられないのが残念。

名城

優等清酒 名城
撮影:2002年4月 拡大画像(37KB)

姫路市豊富町豊富2222-5、名城酒造(株)
創業元治元年(1864年)(今井酒造)。
昭和41年(1966年)、今井酒造を中心に蔵が合併、名城酒造が誕生しました。

「名城」とは姫路城のこと。この看板は、お城の南西、姫路市材木町にあった旧今井酒造のものでしょう。

真名井の鶴  真名井の鶴

清酒 真名井の鶴 神崎酒造有限會社 岡庭醸 撮影:2002年6月/2002年8月

姫路市船津町2033、神崎酒造(有)
明治8年(1875年)岡庭酒造店創業(『最新 日本の名酒事典』より)。
江戸時代(文政期)、姫路藩の財政がひっ迫し建て直しが行われたとき、蔵元のご先祖が藩の命を受け、朝鮮人参の栽培を始めました。神崎酒造の蔵は、かつての人参役所の跡地に建っています。

真名井の名水に舞い降りた鶴。その銘柄にふさわしい上品な看板ですね。

拡大画像(27KB)

手柄

手柄 焼酎 味醂 白酒
撮影:2012年1月 拡大画像(47KB)

姫路市手柄148番地、川石本家酒類合資会社
灘菊酒造が川石家の分家にあたり、こちらが本家です。文久3年(1863年)創業。

参考文献

  • 『兵庫県工場年鑑 昭和62・63年版(1987-1988)』兵庫県商工会議所連合会
  • 『姫路市官公庁會社商工要覧』昭和25年8月28日 兵庫新聞社
  • 『日本の名酒事典』1990年4月26日 講談社
  • 『最新 日本の名酒事典』2003年12月12日 講談社

2002年12月5日:灘菊1枚追加。川石本家酒類(資)創業年修正。2003年8月31日:灘菊3枚追加。2013年5月22日:灘菊ベンチ追加。2021年3月17日:灘菊2枚追加。2022年8月24日:画像差し替え、拡大画像追加あり。

(2023年6月20日更新)