路上観察と琺瑯看板、マンホールのふた
お散歩 Photo Album

 
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自転車2

サン号 サン号マーク、イラスト

サン号
撮影:2002年3月

昭和34年(1959年)ごろ、東京都北区田端町845にあった(株)秀工舎サン号自転車工場の看板でしょう。同社は大正期にはすでに存在します。サン号も昭和6年(1931年)にはあるようです。昭和20年代は文京区駒込に工場がありました。

サン號 自転車

サン號
撮影:2004年2月
このトタンそのうち剥がれないかな。

自転車
撮影:2002年6月
「自転車」のみ張られていましたが、サン号自転車のようです。

水谷の自転車
水谷の自転車マーク

水谷の自転車
撮影:2009年3月

東京都足立区足立二丁目37-16、ミズタニ自転車(株)

大正13年(1924年)創業。昭和22年(1947年)水谷輪業(株)設立。トレードマークそのままのチエンM号という自転車がありました。昭和48年(1973年)現社名に。

千鳥自転車
千鳥自転車マーク

千鳥自轉車
撮影:2005年3月

旧千鳥自転車工場銀輪社、のちの(株)銀輪社の看板のようです。住所は昭和26年(1951年)当時は東京都港区芝南佐久間町1-54。サンチドリ号などいくつかのブランドがありました。

ヒヅル自転車
ヒヅル自転車マーク

ヒヅル自転車
撮影:2005年10月

ヒヅル号は、昭和34年ごろ東京都台東区竹町37の大東自転車工業(株)が製造していたブランドのようです。

ホクセン輪業

ホクセン輪業社の自転車、タイヤチューブ
撮影:2005年2月 拡大画像(30KB)

昭和34年ごろ東京都台東区永住町117にあった(株)ホクセン輪業社の看板。

カワスミの自転車

カワスミの自転車
撮影:2001年11月

昭和34年ごろ東京都台東区仲御徒町1の17にあった(株)川澄製作所の看板のようです。カワスミ号・流線号などのブランドがありました。

三輝の自転車

三輝の自転車
撮影:2002年4月

愛知県名古屋市西区西菊井町7-10にあった三輝自転車(株)の看板でしょう。同社は昭和20年代前半の創業。昭和36年(1961年)ごろは三輝(株)。名輝号・スライダー号・サンキュー号などを製造していました。昭和55年(1980年)廃業、ブランドは名古屋市中村区の大島工業(株)が買収とのことです。

山陽の自転車

山陽の自転車
撮影:2003年6月 拡大画像(23KB)

山陽自転車(株)の看板のようです。住所は『神戸商工名鑑 昭和31年版』によると兵庫県神戸市兵庫区下沢通7-6、『神戸市商工名鑑 1963』によると兵庫区下沢通6-2。『神戸商工名鑑 昭和41年版』には記載されていません。
創業は『神戸商工名鑑 昭和31年版』によると昭和22年(1947年)とのことですが、これは戦後再建された会社でしょう。

日本で製作・販売された自転車のブランド名に関する調査研究報告書』P128~129には、ハンマー号の製作年代が「大正14年」とあります。また、大阪市の角自転車商会が、ハンマー号を明治41年(1908年)に販売しています。こちらはメーカー不明ですが「HAMMER COVENTRY」とあり、イギリスの輸入車と思われます。いずれにしろ、伝統のブランドだったのは間違いないようです。

同社は他にサンヨー号・グロリヤ号・キャッスル号といった完成車を製造していました。

機関銃印自轉車

大臣賞受領に輝く 機関銃印自轉車 日本スヰフト工業株式会社
撮影:2013年11月 拡大画像(83KB)

飾り看板のようでした。これは戦前の看板。戦後は日本スイフト工業となり、浅草に工場がありました。

商友號自轉車(正面) 商友號自轉車(右側より)

輪界之精華 商友號自轉車(商友号自転車) 特約販賣店
撮影:2004年5月
拡大画像(23KB)

クラブ号自轉車 特約販賣店

クラブ号自轉車 特約販賣店
撮影:2009年12月

クラブ号は現・(株)クラブコスメチックス、当時の(株)中山太陽堂の金属部が製造した自転車でした。住所は大阪府大阪市浪速区水崎町40。

中山太陽堂は明治36年(1903年)神戸市で創業。昭和14年(1939年)11月株式会社設立。戦前は同社のクラブ化粧品は、「東のレート、西のクラブ」と呼ばれ人気商品でした。昭和29年(1954年)会社更生法による更生手続き開始。昭和46年(1971年)1月、(株)クラブコスメチックスが中山太陽堂のブランドを引き継ぎ現在に至っています。

自転車部門は、社史によると、昭和21年(1946年)中山号を試作。のちにクラブ号に名称変更。昭和20年代半ばには、関西でも有数の自転車メーカーだったようです。自転車の製造は昭和45年(1970年)12月まで行われました。

桑原の自転車
桑原の自転車

定評ある 桑原の自転車 KUWAHARA CO., LTD.
撮影:2001年10月
拡大画像(45KB)

昭和39年(1964年)ごろ大阪市大淀区大淀町南1-2にあった(株)桑原政治商店の看板か? あるいは大阪府大阪市東成区大今里南一丁目19-25の(株)桑原インターナショナル(当時は(株)桑原商会)か。

縦長はトタン看板。トタン製もめずらしいかと思います。琺瑯と同じロゴで、市内の睦輪業社の名前が書いてあります。撮影:2023年3月。

帝國鉄工の自轉車

帝國鉄工の自轉車 名實共に日本一 神戸・帝國鉄工合名會社
撮影:2004年4月
拡大画像(60KB)

兵庫県神戸市長田区東尻池町六丁目にあったビクター自転車(株)の看板でしょう。同社は大正2年(1913年)ごろには設立されていたようです。旧帝国鉄工合名会社。昭和31年(1956年)ごろは帝国鉄工(株)。昭和41年(1966年)ごろにはビクター自転車(株)。神戸市商工年鑑には昭和49年版まで掲載があります。

大協号自転車 大協号自転車マーク

大協号自転車 代理店
撮影:2008年4月

マークには「DAIKYO CYCLE HIGHEST GRADE」とあります。
大協号は大阪の横山産業のブランドでした。昭和26年(1951年)~27年には、横山綽宏氏の名義で、大協号・アツナ号・大強号が登録されています。当時の住所は、大阪市西成区旭北通4-5。

鋼

賞に 転 綱
撮影:2001年10月

これ1枚では何のことかわからなかったのですが、リンクさせて頂いてるつちのこさんのサイトによると、「通産大臣賞に輝く 栄興の自転車 高杭張力鋼製」のようですね。昭和63年(1988年)ごろ愛知県名古屋市中区錦一丁目7-24にあった(株)栄興社の看板でしょう。エーワン号・栄日号・オネスト号などのブランドがありました。

参考文献

  • 『自転車用語ハンドブック』昭和63年9月10日 グループ木馬編 (株)アテネ書房
  • 『日本で製作・販売された自転車のブランド名に関する調査研究報告書 平成16年度 黎明期から昭和30年代まで』平成17年3月 編集・発行 財団法人日本自転車普及協会自転車文化センター
  • 『自轉車商標銘鑑 昭和28年版』昭和28年9月1日 (株)東亞サイクル通信社
  • 『自転車産業年鑑 1985年版』昭和60年10月31日 (株)インタープレス
  • 『名古屋商工名鑑 昭和42年版』昭和42年3月20日 名古屋商工会議所
  • 『神戸商工名鑑 昭和31年版』昭和31年3月30日 神戸商工会議所
  • 『神戸市商工名鑑 1963』昭和38年3月31日 神戸市経済局商工課
  • 『神戸商工名鑑 昭和41年版』昭和41年8月25日 神戸商工会議所
  • 『東京商工会議所 会員並特定商工業者名簿 1959』昭和34年1月1日 東京商工会議所
  • 『百花繚乱 クラブコスメチックス百年史』平成15年12月 (株)クラブコスメチックス

2005年3月12日:ページ分割。山陽の自転車、サン號、大阪府自転車軽自動車商業協同組合員之章追加。2005年5月14日:商友號自轉車追加。2009年8月27日:水谷の自転車、(千鳥)自轉車、ヒヅル自転車、三輝の自転車、帝國鉄工の自轉車、大協号自転車追加。2010年3月31日:クラブ号自轉車追加。2013年9月8日:山陽自転車コメント修正。2022年9月30日:機関銃印追加。

(2023年6月20日更新)