上下水道 汎用蓋1
「汎用」はどんな用途でも使えるという意味ですが、水道関係らしき蓋で用途不明なのはまずないですね。
何より飲料水は重要インフラであること。そして工水もそうですが、破損した場合大噴水になり、危険かつもったいないので、水道管の位置をわかりやすくするのは大切なのでしょう。
このページでは、事業体の文字やマークの入っていない既製蓋を掲載しています。
制水弁、排気弁
制水辨(制水弁)
殿堂
撮影:2007年2月 福岡県北九州市 拡大画像(105KB)
上から右回りに「制水辨」とあります。
周囲の「W」の文字が良いですね。WATERの略でしょう。門司港で発見。福岡県のページにも入れています。
○水 制水辨(制水弁)
殿堂
撮影:2015年3月 三重県桑名市 拡大画像(70KB)
文字の配置は上の門司港の蓋と同じです。
桑名市の上水道事業は、桑名市新水道ビジョンの策定趣旨によると、桑名市の上水道は、明治37年(1904年)に創設された私設水道を引継ぎ事業を行っているものです。
第一次拡張事業が昭和4年度(1929年度)とのこと。この蓋は戦前ふうですが、どれくらいの年代なのでしょうか。
制水辨(制水弁)
殿堂
撮影:2005年3月 香川県丸亀市
丸亀市上水道は大正13年(1924年)起工、大正15年(1926年)完成。市内を流れる土器川より取水しました。
駅周辺は創設時より整備されていたと思われます。昭和49年(1974年)8月より香川県営水道からも受水しています。
○水 制水弇(制水弁)
殿堂
撮影:2005年9月 青森県青森市
青森市の創設上水道は、明治42年(1909年)12月竣工とのこと。
なかなか古めかしい蓋ですが、撮影から20年くらい経つので交換されているのでしょう。
「弇」はユニコードだとU+5F07、エンと読みますが、似た形の「弁」として使われているような古蓋があちこちにありました。弁に統一されていったのは1970年代でしょうか。
水道 排氣弁
殿堂
撮影:2005年10月 兵庫県姫路市
姫路城内塩櫓付近。現在ここは立ち入り禁止になっていて、この蓋があるかどうかわかりません。
2000年代でこの傷み具合なので平成の大修理で交換されたのかもしれません。昭和30年代の昭和の大修理時の蓋と思われます。
水道 制水弁
撮影:2014年6月 兵庫県姫路市
上下200くらい。
いずれも「弁」の点が目立ちます。2枚目は昭和48年(1973年)開通の道路脇にて。開ける方向が左右逆なのが松江市にもあり。
水道 制水弁
殿堂
撮影:2014年11月 大阪府豊中市
小型の制水弁蓋。大阪ガスの蓋が230くらいなので、上下で110くらいですね。右端の止水栓は100。
文字は左回り。同じものが滋賀県内に2枚ありました。
水道 制水弁
殿堂
撮影:2010年10月 滋賀県彦根市
こちらの文字は右回り。奈良市にもありました。
水道 制水弁
撮影:2010年11月 三重県名張市
こちらは普通の左書き。市内に何枚かありました。2枚とも点付きの弁です。
水道 制水弁
殿堂
撮影:2013年5月 和歌山県九度山町
同じような書体の量水器蓋があります。
水道 制水弁
撮影:2018年3月 和歌山県湯浅町
○水 水道 制水弇
殿堂
撮影:2016年3月 岐阜県大垣市
拡大画像(94KB)
やや大きいサイズ。
水道 制水弁
殿堂
撮影:2016年3月 岐阜県大垣市
拡大画像(70KB)
いずれも2点しんにょうで古そう。2枚目は昔の小型蓋らしからぬ、きれいな鍵穴が開いています。
○水 水道制水弇
撮影:2014年5月 広島県竹原市
拡大画像(119KB)
東広島あたりのデザインでしょうか。
水道 制水弁
撮影:2023年1月 兵庫県姫路市
自治体名が入りそうな場所にも「制水弁」と入っています。145くらいの小蓋。
名古山霊苑にて。敷地内の仏舎利塔は、昭和35年(1960年)4月8日に落慶法要が行われました。この蓋も昭和30年代のものと思われます。
制水弇
撮影:2013年4月 福井県敦賀市
拡大画像(61KB)
市内で2枚見ました。こじり穴が大蓋のような縦長なのがめずらしい。
○水 制水弁
撮影:2016年2月 兵庫県相生市
弁は点付きです。かつての相生市民会館にありました。相生市民会館は昭和29年(1954年)民間が建設、昭和45年(1970年)市の所有となったものです。近年解体され現在は駐車場に。
○水 制水弁
撮影:2014年5月 広島県呉市
○水 制水弁 O↔S
撮影:2018年5月 島根県松江市
書体を見ると古くなさそうですが弁に点がついています。
○水 制水弁
撮影:2017年5月 兵庫県姫路市
姫路市1にも入れている、き章なしの大型蓋。水玉蓋は兵庫県内の他の自治体でも割と見ます。900くらいの大蓋で開けるのはなかなか大変そうです。
○水 水道 制水弁
撮影:2005年7月 兵庫県たつの市御津町
相生のページにも入れている水道蓋。旧揖保郡御津町のものと思われます。
○水 制水弁
撮影:2005年9月 青森県弘前市
東日本によくありそうなデザイン。関西の制水弁蓋は同心円タイプが多いです。
仕切弁
水道 仕切弁
殿堂
撮影:2016年4月 愛知県犬山市
大垣市にあった制水弁の2枚目と同じデザイン。中部地方のメーカーさんの蓋でしょうか。
○水 水道 仕切弁
撮影:2016年3月 岐阜県大垣市
○水 仕切弁
撮影:2014年12月 兵庫県尼崎市 / 2014年5月 広島県呉市
いずれも長島鋳物の蓋でしょう。マークはありませんが1枚目は阪神水道関連と思われます。2枚目は同じデザインで大きさの違う蓋が他にもありました。
○水 仕切弁
撮影:2009年3月 広島県尾道市
ストリートビューを見ると2011年7月に水道工事が行われていました。現在は尾道市の蓋になっているようです。
○水 仕切弁
撮影:2017年3月 三重県松阪市
拡大画像(86KB)
鉄不足の時代、蓋の骨組みのみ鉄で造り、あとはコンクリートを流したコンクリート蓋が各地にありました。
鉄蓋+コンクリートが多く使われた受枠のボックスは今でも多いです。ただ、 東日本の少し古い時代のデザインのイメージなんですよね。関西にこういう枠はほとんど見ないような。まあ三重県の多くの地域は関西圏ですが。
○水 上水道 仕切弁
撮影:2014年5月 広島県呉市
関西、西日本で割とよく見るパターン。
○水 上水道 仕切弁
撮影:2016年4月 愛知県犬山市
この2枚もコンクリートメーカーのボックスふう。
○水 水道 仕切弁
撮影:2017年5月 兵庫県姫路市香寺町
パターンの草竹コンクリートのページにも入れているもの。現在も同じデザインのボックス(蓋付枠)が販売されています。
○水 仕切弁
撮影:2018年4月 滋賀県高島市
拡大画像(71KB)
植平コンクリートのサイトにある「円形鉄蓋ハット型」という製品のようです。外周に放射状の線があるので、除雪車対応タイプでしょう。
三重県の(株)鈴木鋳造の事業案内に同じものと思われる蓋が載っています。鉄蓋部分は蓋メーカーのOEMなのでしょう。
仕切弁は古そうなのが少ないので、今ふうの青い水玉蓋も入れています。
○水 仕切弁
撮影:2016年3月 岐阜県岐阜市
こちらは鉄蓋メーカーふう。同じ受枠で網目パターンの仕切弁が彦根市にありました。
○水 仕切弁
撮影:2016年10月 富山県津幡町
受枠にトミスのTマークがあります。パターンのページにも入れています。
○水 水道 仕切弁
撮影:2013年5月 和歌山県九度山町
拡大画像(61KB)
角が丸くなっていて年代物の蓋の雰囲気があります。町内にたくさんありました。
アリマコーポレーションのカタログによると、ダイモンのSE24という製品のようです。同じデザインの蓋は、自治体名が入っているものも含めるといろんな地域にあるようです。
○水 仕切弁
撮影:2016年4月 愛知県犬山市
前述したアリマコーポレーションのカタログによると、ダイモンのSE8BCという製品ではないでしょうか。最新の製品は黄色い部分が六角形です。
○水 仕切弁
撮影:2018年3月 和歌山県湯浅町
青ウインナーが受枠を回る蓋。これもダイモン製品でしょう。
Daimon
撮影:2018年3月 和歌山県湯浅町
ダイモンの新ロゴが大きくあしらわれた蓋。小蓋といえども、盤面のほとんどをロゴが占めている蓋はまずないんじゃないでしょうか。
さらには、上水道用で「水」や用途の書かれていない蓋はたいへんめずらしい。まあ、青色やロゴでわかるのでしょうね。
○水 仕切弁
撮影:2015年11月 和歌山県串本町
拡大画像(65KB)
受枠の模様は小さめの俵型。そして蓋の下半分の水玉は楕円となっています。
管径情報が左に入っているのも少数派でしょうね。少し古い蓋のようで、仕様が確定していなかったのでしょうか。
○水 S仕切弁
撮影:2017年3月 香川県高松市
ソフトシール仕切弁の蓋でしょうか。
○水 ビニル仕切弁40
撮影:2017年3月 香川県高松市
こちらは硬質塩化ビニル管に対応したソフトシール仕切弁の蓋なのでしょう。どちらも弁の実物は見たことありません。
空気弁
上水道 空気弁
撮影:2018年10月 三重県名張市
蓋のみだと路面でよく見ますが、ボックス全体が地上に出ているのはめずらしい。川を渡っていた管が橋まで迂回するようになり、川の上の空気弁が堤防に引っ越してきたのでしょうか。
地形の関係でこの位置に空気弁が必要なのでしょうね。堤防の上にむき出しの空気弁があるのはいろいろ危ないのでしょう。
○水 空気弁
撮影:2018年3月 香川県宇多津町
1枚目拡大画像(83KB)
ダイモンのSY45Cタイプでしょうか。1枚目の「気」の字が、空気弁の空間が多そうな感じでめずらしい。
○水 空気弁
撮影:2018年4月 滋賀県長浜市 / 2017年3月 三重県松阪市
持ち手があるのは1世代以上前の蓋が多いですが、2枚目は新しかったです。
上水 くうきべん
撮影:2019年5月 兵庫県西宮市 拡大画像(90KB)
日之出のノンスリップタイプ。かつてこの場所には西宮市の角蓋がありました。
○水 空気弁
撮影:2016年10月 富山県津幡町 拡大画像(83KB)
関西ではなかなかお目にかかれないトミス蓋。
大阪営業所があるので自治体仕様の蓋は納品しているのでしょうが、こういうトミスの特徴がある製品は大阪あたりでは見てないような気がします。
空気弁は他メーカー名の鋳出してある蓋もありました。
弁、バルブ
瓣(弁)殿堂
撮影:2005年2月/2008年2月 山口県下関市
2枚目拡大画像(94KB)
「瓣」。潔いです。「バルブ」とだけ書かれている蓋の古いものでしょうか。弁の旧字は辨が使われることが多いのですが、この字はめずらしいです。
辞典には、瓜を二つに割った中にある実、花弁、気体、または液体の出入り調節をする器具の総称などの意味が載っていました。意味的にはこちらの字を使う方が正しいのでしょうが、画数が増えて余計に文字がつぶれるおそれがありそうですね。
弇 殿堂
撮影:2016年9月 大阪府大阪市 1枚目拡大画像(61KB)
福西鋳物のパターン。
弇 殿堂
撮影:2014年5月 石川県金沢市 2枚目拡大画像(46KB)
バルブ
撮影:2014年10月 大阪府大阪市
いずれも小型の角蓋。敷地内にありました。弇やバルブの角蓋は少ないです。
○水 水道 バルブ
撮影:2016年3月 滋賀県草津市
同じデザインの蓋はあちこちにあるようです。
○水 上水 バルブ
撮影:2016年3月 滋賀県草津市
兵庫県の丹波篠山にもありました。
○水 バルブ
撮影:2017年4月 鳥取県鳥取市
ダイモンの旧タイプと思われます。
○水 バルブ
撮影:2017年4月 鳥取県鳥取市
ダイモンのVL1というコンクリート製バルブボックスでしょうか。鳥取市内にたくさんありました。この4枚は公道にありました。
バルブ
撮影:2014年6月 京都府京都市
きわめて普通のデザイン。線の太いもの、蝶番の位置の違うものなどバリエーションあり。
これ以降は敷地内のバルブ蓋。止水栓ではないかと思われます。
バルブ
撮影:2012年5月 大阪府箕面市
文字を四角で囲み、外周を水の字で囲んだもの。箕面市内ではよく見ましたが、全国的にはめずらしいのでは?
○水 バルブ
撮影:2014年5月 石川県金沢市
このデザインの止水栓は多いです。
バルブ
撮影:2015年3月 滋賀県大津市
めずらしいデザイン。
○水 バルブ
撮影:2018年3月 和歌山県湯浅町
割と見ますね。○水の上にメーカーマークの入った蓋もあります。
○水 バルブ
撮影:2025年4月 兵庫県姫路市
1枚目よりは少ない。これもバブルに見えますね。
○水 乙バルブ
撮影:2019年4月 大阪府茨木市
茨木ではこれが普通のようで、市内でかなりの数がありました。書体がプラ蓋ふう。
○水 バルブ
撮影:2016年3月 岐阜県岐阜市
マエザワ蓋でしょうか。個人の敷地内は私設の樹脂蓋も多いですね。
2005年10月:汎用蓋新設。2019年8月17日:汎用蓋1、ページ分割。2025年6月25日:61枚追加。