鋳造メーカーパターン
た行1
第一機材
消防用水 DAIICHIKIZAI Co., LTD MWL-D・600
撮影:2014年9月 兵庫県姫路市
東京都北区赤羽一丁目64-11、第一機材(株)
昭和25年(1950年)5月創業。昭和30年(1955年)2月株式会社設立。
第一機材のパターンは、2重の平織りを45度倒して上下につぶした感じのが多いですね。これは消防用水の蓋で、中央の小丸の向きが結構変わっています。時々空けて点検しているのでしょう。
DKC FCD(第一機材グレーチング)
撮影:2015年4月 兵庫県姫路市
姫路駅前の改修に伴い設置された300四方のグレーチング。スリップ防止加工になっています。
ダイクレ
神戸市 ダイクレ 09(グレーチング)
撮影:2016年1月 兵庫県神戸市
3枚目はくぼみ部分のカバー 撮影:2016年5月 兵庫県姫路市
広島県呉市築地町1番24号、(株)ダイクレ
昭和26年(1951年)設立。
姫路市でも、駅周辺などの改装されたエリアを中心に、滑り止めの模様の施されたグレーチングが増えてきました。商業施設でも、サイトに載っているような製品を見かけることがあります。少なくとも西日本では結構シェアがありそうです。
ダイドレ、旧大阪ドレネーヂ工業
兵庫 ŌSAKA DRANAGE INDUSTRIES CO., LTD. OMH-600-1(1500KG)
撮影:2005年10月 兵庫県姫路市
大阪ドレネーヂ工業時代の蓋。このあたりの建物は昭和50年(1975年)に建設されていますが、当時の仕様なのか、OがŌになっています。またDRAINAGEのIが抜けていますが、このあたりはご愛敬でしょう。
量水器 OSAKA DRAINAGE
撮影:2014年6月 兵庫県姫路市
シロトピア記念公園の大型量水器蓋。この公園が整備されたのは1980年代の終わり頃です。量水器や散水栓の角蓋は、今のところトーローマークがないものしか見ていません。
ダイドレのパターンは、底辺が菱形の高さの低い四角錐を十文字に並べたもので、スリップ防止に配慮したこのパターンを一貫して採用しているようです。立体的なので斜めから光が当たったときに影がきれいに出ますね。
姫路市街地の1980年代以降に建てられたビルやマンションで、ダイドレ蓋を1枚も採用していないところはほとんど無いのではと思われるくらいの素晴らしいシェアで、今住んでいるところも、何枚もある汚水蓋、散水栓からグレーチングに至るまで全部ダイドレ製。
独特のブツブツした反射は離れていてもわかりやすく、「あー、ダイドレかー」。何が「あー」なのかと言うと、たまには違うのも見たいかなってことで、それだけ多いんですね。地元大阪では競合メーカーもあるせいか独占ではないようですが。
1枚目はトーロー印というダイドレのブランドマーク。これと全く同じマークかどうかわかりませんが、トーロー印は創業時より使われていたそうです。神社によくある灯籠とは少し趣が違いますね。
撮影:2015年10月 兵庫県姫路市
2枚目は大阪城内の豊国神社の灯籠。形はこれが一番近いでしょうか。
撮影:2005年11月 大阪府大阪市
ガス弁 DaIDORE CO., LTD. OMH-300-2(500K)
撮影:2005年11月 兵庫県姫路市
パターンが美しい300のガス弁蓋。こちらはダイドレになってからのもの。
大阪府大阪市西区阿波座一丁目13-15、ダイドレ(株)
ダイドレとクリエイトの公式サイトによると、ダイドレは大正12年(1923年)5月大岡鉄工所として創業。昭和27年(1952年)8月、大正5年(1916年)創業の(株)福井一夫商店(当時、現在のクリエイト(株))が大阪ドレネーヂ工業(株)設立。福井一夫商店は戦後からトーロー印製品の販売を始めたそうです。平成5年(1993年)6月現社名に変更。
ダイモン、旧大門鋳造所
DAIMON 300
撮影:2005年11月 兵庫県神戸市
山口県防府市佐波一丁目6番10号、(株)ダイモン
昭和19年(1944年)大門鋳造所として創業。昭和40年(1965年)株式会社設立。昭和61年(1986年)現社名に変更。
中央は大門鋳造所時代より使われていた旧マークで、ダイモンになってもしばらくは使われていました。
兵庫県管工事業協同組合連合会の『55年度版組合員名簿』P167に広告が載っています。参考:大門鋳造所資料。広告の真ん中の量水器ボックスは、神戸市水道局の六剣水マークの付いたもの。左上のマンホールは、中央に神戸市の市章、上に旧ダイモンマーク、下に「DAIMON」と入っているようです。
大門鋳造所 B
撮影:2015年5月 兵庫県明石市
十字の中にIの文字の入ったパターン。神戸市内にもあるようです。
※このパターンで北勢工業のマーク入りの蓋がありました。旧大門鋳造所のオリジナルパターンではないかもしれません。
加古川市 FC 400
撮影:2015年7月 兵庫県加古川市
中央に加古川市の市章の入ったもの。市内にまだ何枚もあります。
S FC 36
撮影:2005年11月 兵庫県神戸市
中央にSの文字入り。大阪などでも見ました。
汚水 33
撮影:2015年7月 兵庫県加古川市
パターンのIの字が書体違いの珍しいもの。
加古川市公共下水道 合流 DAIMON DHB-400
撮影:2019年1月 兵庫県加古川市
メーカー名が鋳出されています。
Daimon
撮影:2018年3月 和歌山県湯浅町
ダイモンの新ロゴが大きくあしらわれた蓋。おそらく仕切弁でしょう。青いウインナーのような模様が枠の部分に回っている蓋はあちこちにたくさんあります。
姫路市 水道 バルブ Daimon DRB25A-15
撮影:2015年7月 兵庫県姫路市
とある工事中の場所にて。なるほど、ああいう場所にシールが貼ってあるんですね。近年増えてきた、真ん丸で細め丸ゴシックバルブ蓋はダイモン製でしたか。ボックス全体が鋳鉄だと思っていましたが、下の方はレジコンでした。
ダイモン FCD(姫路市量水器)
撮影:2015年5月 兵庫県姫路市
こちらは水道管更新工事中で量水器ボックスが掘り起こされていて、ちょうど蓋裏のマークが見えています。上のDaimonマーク以前の水道蓋はこのマークでしょうか。おそらくは大門鋳造所時代からのものでしょう。規格製品でパターンはありませんが、マークが見られるのもめずらしいので。
姫路市 水道 バルブ(蓋裏)
撮影:2016年1月 兵庫県姫路市
たまたまバルブの蓋が開いていました。まさかこれもダイモン?
太陽テック?、Tマーク
TAIYO TEC CO.LTD NMHB-350
撮影:2017年6月 兵庫県神戸市
下の止水弁とも鋳造は日東工業のようです。TAIYO TECは神戸近辺の元鋳造メーカー、のちの商社ではないかと思い調べたのですが、判明しませんでした。
止水弁 TAIYO CO.LTD
撮影:2018年2月 兵庫県神戸市
こちらは松本地区せせらぎの蓋で、同地区せせらぎ事業が完成したのは平成15年(2003年)9月。それほど昔の話でもないのですが。
Tマークの蓋
○T 明石式 FCD
撮影:2017年3月 兵庫県明石市
太陽テックで検索すると量水器の図面がヒットします。豊中市の水道工事業者さんもヒットしますが詳細不明。工事業者なら、蓋裏にマークは入らないと思うのですが。
○T
撮影:2017年3月 兵庫県明石市
○T 300
撮影:2015年5月 兵庫県明石市
明石市内の汚水枡の蓋。1970年代ごろでしょうか。左の方も○Tとしておきます。パターンはバラバラですね。
菱T
撮影:2017年3月 兵庫県明石市
600くらい。
菱T 汚水 300
撮影:2015年5月 兵庫県明石市
マークは菱Tで、菱Tは宝機材のグレーチングに使われています。下水蓋なら宝鋳造の方でしょうが、岐阜県のメーカーより太陽テックの方が可能性はありそうです。
大和重工
DAIWA 30
撮影:2015年6月 兵庫県姫路市
「ダイワ」の名の付く鋳造メーカーは他にもありますが、地域性を考えると大和重工の可能性がかなり高いと思われます(以下3枚も同様)。姫路市外にもあります。昭和30~昭和40年代あたりのものでしょう。
広島県広島市安佐北区可部一丁目21番23号、大和重工(株)
天保2年(1831年)創業。大正9年(1920年)3月株式会社設立。現社名は昭和25年(1950年)8月より。
DAIWA DFK-330
撮影:2014年7月 大阪府大阪市
福井鋳工ふう。
DAIWA 33
撮影:2014年7月 兵庫県姫路市
いずれも汚水枡の蓋。
DAIWA DFK-330
撮影:2014年7月 兵庫県姫路市
DAIWA DFG 360
撮影:2015年7月 兵庫県加古川市
少し新しそう。
こちらも汚水枡の蓋。
Daiwa 450
撮影:2015年6月 兵庫県姫路市
浄化槽の蓋。ゴシックではない小文字混じりのDaiwaはめずらしいですね。パターンはこれが最新でしょうか。塗りつぶした丸を斜めにつないだような模様です。
DAIWA HEAVY INDUSTRY DMH-2-300-500KG
撮影:2015年9月 大阪府大阪市
○廣マークの蓋
○廣 1尺 撮影:2005年9月 京都府京都市
尺.1かもしれません。昭和33年(1958年)までの蓋でしょう。
○廣 33 撮影:2015年5月 兵庫県姫路市
使われなくなった便槽の蓋のような?
○廣 45 撮影:2016年7月 広島県広島市
○廣蓋は広島県内や東北地方にも複数あるようです。
大和重工はかつて○廣ブランドの家庭用鋳物を製造していました。同じマークの鉄蓋も同社製ではないでしょうか。
商工名鑑の広告を見ると、昭和45年(1970年)には産業機械もDAIWAブランドになっています。昭和36年(1961年)の株式上場あたりがブランドの切り替え時期であったのかもしれません。
琺瑯看板の○廣マーク。
大成機工の鋳鉄管
おまけ
大成機工鋳鉄管
撮影:2019年2月 大阪府箕面市
橋の横の配管。3枚目は「豊中市上下水道局 配水管敷設工事標準仕様書2009」P141よりTSマーク。
参考文献
- 『組合員名簿 昭和55年度版』1980年 兵庫県管工事業協同組合連合会
- 『広島商工名鑑 1970年度版』昭和45年7月5日 広島商工会議所
2015年10月10日:ページ新設。2016年12月3日:ページ分割、追加。2018年2月20日:ダイモン1枚追加。2018年10月12日:大和1枚追加。2018年10月12日:太陽テック?追加。2019年10月10日:菱Tマーク1枚追加。2023年10月20日:ダイモン1枚追加。