上下水道 兵庫県神戸市5 神戸水道2
神戸水道ルートの蓋、管など
中野水道東踏切と、踏切より西
撮影:2022年11月 兵庫県神戸市
東灘区本山北町四丁目1番の南東側、中野水道東踏切。神戸水道ルートの脇から東を見て撮影。中野にある水道の東側踏切という意味でしょう。神戸水道はこの踏切の西側で阪急線をくぐっているようです。
2、3枚目は踏切から西を見て撮影。赤いロードコーン横のコンクリート部分は、下を要玄寺川が、右(北側)から左に線路を横断している箇所です。だいたいこのあたりで線路のこちら(北)側に渡ってきてるのではと思うのですが。
要玄寺川が阪急を南に渡った箇所から少し西
撮影:2022年12月 兵庫県神戸市
川は私の立っている場所の後ろになります。見えている道路の下には水道管が埋設されているのではないでしょうか。
1枚目の線路脇で陽の当たっている場所が2枚目になります。黄色の丸は阪急らしき境界杭です。杭の左や下の未舗装の土地も神水の用地なのでしょうか。
風呂ノ川にかかる水道橋
撮影:2022年11月 兵庫県神戸市
上記境界杭などの先、東灘区本山北町一丁目14の西にあります。左端に丸蓋と耐圧蓋が1枚ずつありますが、これは令和3年(2021年)~4年に更新されているようです。かつては角蓋2枚でした。
12月に再び通ると、No.4立坑が解放され、バルブ室の耐圧蓋が開けられ、地中で溶接中と思われる煙と排ガスのようなにおいが出ていました(立坑の位置は2つ下の水道工事案内板をご覧下さい)。
神戸市 工水 空気弁
撮影:2022年11月 兵庫県神戸市
本山北町二丁目14番付近。中型の空気弁蓋。単なる空気弁の蓋に工水の文字を追加したふう。
水道工事案内板
撮影:2022年11月、12月 兵庫県神戸市
上半分拡大画像(106KB)
東灘区本山北町三丁目10番、本山第一小学校の前にあった水道工事案内板。「大正時代から使っている水道管を新しくする工事」とあります。管の中に入っての溶接作業は体勢がきつく危険で、換気や温度管理などもなかなか大変でしょうね。
拡大図にある地図はちょうど阪急の下をくぐるあたりで切れています。次年度以降このあたりが工事されるのなら管の埋設位置がわかるかもしれません。
住吉川にかかる水道橋と水管橋
撮影:2022年11月 兵庫県神戸市
3枚目拡大画像(101KB)
東灘区西岡本から住吉本町にかけての住吉川に架かる橋。住吉川は天井川で、当初は管橋はなく管は川底を通っていたようです。
1枚目左側の白い建物は、阪神水道企業団の本庁舎。
水管橋は昭和55年(1980年)に架け替えられていて、φ900が2本、500が1本と書かれています。
3枚目の拡大画像を見ると、両サイドの900が工水、真ん中の500が上水です。
ルート上のマンホールは2個並びですが、真ん中のはバックアップ管なのでしょうか。
神戸工水 空気弁
撮影:2016年1月 兵庫県神戸市
住吉川を西に渡った神戸水道は、しばらくは山手幹線の南側歩道あたりを進みます。蓋は新しい耐圧の工水バルブ室と古い角蓋が混在していました。
これは東灘区御影町郡家二丁目にあったもの。本庄配水管と思われる蓋と同じものでしょう。
ストリートビューを見ると、交差点に近いあたりに、2017年5月には耐圧蓋が、2018年11月には親子蓋ができていました。その蓋と南側の角蓋はのちに600くらいの丸蓋に変わっています。ルート上の親子蓋は見たことないですが、何蓋だったのでしょう。
今昔マップの昭和4年修正の地図のだいたいこのあたりです。この地図によると、水道ルートはこの位置から右下、南東方向に伸びています。現在の区画になったのが確認できるのは、昭和60年(1985年)修正分からで、このころから埋設位置も変わっているのでしょうね。
ちなみに、この昭和4年の地図のずっと右、住吉川よりさらに東には「神戸水道路」という記載があります。
工水 空気弁
撮影:2022年12月 兵庫県神戸市
灘区高徳町二丁目1番付近。中型の空気弁蓋。神戸市の空気弁蓋のマークを削り工水の文字にしたふう。隣の管には耐圧のバルブ室と丸形の工水空気弁蓋がありました。
灘区高徳町の工水蓋の様子
撮影:2022年12月 兵庫県神戸市
灘区高徳町二丁目から三丁目にかけての道路。ここは旧神戸製鉄所、現在の神戸製鋼所線条工場方面に行く灘配水管が分岐している場所です。車線の直進矢印が神戸製鋼方面、左右矢印が神水ルートです。
右端が空気弁丸蓋、左端は工水空気弁角デザイン。小蓋は神戸市工水仕切弁のようです。右の2枚は神水ルート上の蓋でしょうか。製鉄所という工水の使用量の多い工場への重要な送水管だったのでしょう。
神戸市水道局 工水空気弁
撮影:2022年11月 兵庫県神戸市
灘区将軍通三丁目4番付近。新しい丸蓋。他の場所にもありました。
神戸市 工水 空気弁
撮影:2022年11月 兵庫県神戸市
灘区水道筋一丁目、灘区医師会館付近。旧タイプでやや大型の蓋。
神戸市 空気弁
撮影:2022年11月 兵庫県神戸市
上の蓋の建物寄りにあったもの。右が道路側で、こちらは神戸水道の蓋かもしれません。
左は幅800くらいありそうな大型の蓋。これは上水蓋でしょうか。ナンキンハゼの落ち葉がきれいです。
境界標
神水(こうすい)(御影石製境界杭)殿堂
撮影:2022年11月 兵庫県神戸市
いずれも神水ルート上にて。1枚目はほとんど掘り出されています。
2枚目は1枚目の上より。㇗と/の組み合わせにも見えますが、赤点が境界点なのでしょうね。
3枚目は別の場所。こちらも境界は奥の線のどこかでしょう。
神水(コンクリート製境界杭)
撮影:2022年12月 / 2022年11月 / 2017年5月 兵庫県神戸市
これらは神水ルート上ではありませんが、神戸市水道局の管理地の境界杭でしょう。1枚目は水の縦棒が土で埋もれていて神父のように見えます。
2枚目3枚目は神のみぞ見えるのですが、立地で神水かと。3枚目は新しそうです。
神戸市 / 神水(境界金属標)
撮影:2022年11月 兵庫県神戸市
芦屋市 / 神水(境界金属標)
撮影:2022年12月 兵庫県芦屋市
1枚目は神水ルート外、2枚目はルート上。神戸市道や芦屋市道と、神戸市水道局との用地界を示すものです。民地との境界と思われる、神水単独の金属標も結構ありました。
水道管が埋まっている道路は、神戸市水道局が所有しているんですね。西宮市の上ヶ原浄水場から奥平野までの水道みちはもちろん、宝塚市の山も持っているはず。
神水ルートは大正時代は、灘区も東灘区も他市も村だったのですが、『神戸市水道百年史』P64には「上ヶ原送水路(上ヶ原浄水構場~奥平野浄水構場、18,732.78m)は鉄管埋設線で、沿線を買収のうえ専用道路とした」とあります。一部寄付もあったとか。
各地の水道橋
以下、いずれも水管橋ではなく、水道みちが橋になっている部分です。
宮川の水道橋
撮影:2022年12月 兵庫県芦屋市岩園町~東山町
左上の錨は、芦屋マダム御用達のいかりスーパー。
風呂ノ川の水道橋
撮影:2022年11月 兵庫県神戸市東灘区本山北町一丁目
いろいろ古そうな感じ。
天上川の水道小橋
撮影:2022年12月 兵庫県神戸市東灘区岡本一丁目~二丁目
確かに大きな橋ではないですが、風呂ノ川の方が小さいです。なぜここだけ正直申告なのか。住吉川の方に遠慮したのでしょうか。
住吉川の水道橋
撮影:2022年11月 兵庫県神戸市東灘区西岡本~住吉本町
神戸の水道橋といえばここ。交差点名も水道橋。
現在水道管は水管橋として脇を通っていますが、竣工時は他の水道橋と同様、橋の下を通っていたようです。
石屋川の水道橋
撮影:2022年12月 兵庫県神戸市東灘区御影~灘区高徳町
2枚目は橋のたもとのベンチマーク。ベンチマークは、1枚目では左下にあります。近隣で工事をしたときの基準点だったのでしょう。
橋ではありませんが、灘区は水道筋が有名。その他踏切やバス停など、「水道」の名はあちこちに残っています。
参考文献
- 『神戸市水道百年史』平成13年3月 神戸市水道局