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上下水道 兵庫県神戸市4 神戸水道1

神戸水道のあらまし

Wikipedia神戸水道および神戸の水道 120年の歴史より

神戸市創設上水道

  • 明治30年(1897年)5月、水道創設工事開始。
  • 明治33年(1900年)3月、奥平野浄水場で通水式。翌月より一部給水開始。
     神戸市はこれをもって水道事業の創設としています。
  • 明治38年(1905年)10月、水道創設工事完成、竣工式。

第1期拡張工事(神戸水道

  • 大正3年(1914年)、第1期拡張工事着工。
  • 大正6年(1917年)、上ヶ原浄水場(西宮市にある神戸水道の浄水場)完成。
  • 大正8年(1919年)、千苅ダム、千苅貯水池完成。
  • 大正10年(1921年)3月、工事完成。

水源が武庫川水系の河川のため、当初は武庫川導水路、武庫川送水路と呼ばれていました。
送水ルートはWikipediaを参照して下さい。神戸市北部の千苅貯水池を出て六甲山系を東側から南に回り込み、奥平野浄水場まで西進するルートです。

神戸水道ルートの蓋、管など

神戸市水道局 千苅貯水場

神戸市水道局 千苅貯水場ゲート。
撮影:2017年5月 兵庫県神戸市

閉まっていたようです。花見時期や秋の休日は一日解放でしょうか。

神戸水道は千苅ダムから地下トンネルに入り、最初に地上に現れるのは、武田尾の第一水管橋になります。

武田尾第一水管橋
武田尾第一水管橋

武田尾第一水管橋
撮影:2022年12月 兵庫県宝塚市

段落としなのが目を引きます。この道路は線路跡。一段高いところは鉄道を通すためのガードだったのでしょう。高い方が上流です。

しかし、昼前なのに陽当たりが悪いですね。下の川が南西方向に流れているとはいえ、ここまでとは思いませんでした。周囲の山の高さを甘く見ていたようです。新緑のころが良いかも。

生瀬第三水管橋
生瀬第三水管橋

生瀬(なまぜ)第三水管橋
撮影:2022年12月 兵庫県西宮市
斜め上から見た拡大画像(123KB)

1枚目では左から右に、2枚目では逆に流れています。この画像ではわかりませんが、2本の管は進行方向に向かって右側の方が太いです。上を走るJRの上り電車から一瞬見えます。

神戸市水道局 バルブ室 神戸市水道仕切弁

神戸市水道局 バルブ室
神戸市水道仕切弁
撮影:2019年5月 兵庫県西宮市

西宮市生瀬の第三水管橋近くの蓋。西宮市内ですが、神戸市水道局が管理しているので六剣水の蓋です。ルート上の新しい蓋は工水蓋ですが、これは単なる水道蓋(上水用蓋)です。

生瀬の水管橋から宝塚市内の山の中をトンエルで抜き、上ヶ原浄水場、貯水場に到達するルートが神戸水道の導水路となります。トンネルは後に掘り足されました。山中のトンネルが、人でも馬車でも鉄道でもなく水を通すというのは、当時の方々は結構驚かれたのではないでしょうか。

神戸市水道局 工水蓋の様子

神戸市水道局 工水バルブ室
神戸市工水仕切弁
撮影:2022年12月 兵庫県芦屋市
蓋のみ拡大(122KB)

芦屋市岩園町、宮川左岸(東側)にあった蓋。この組み合わせがルートの標準のようです。上ヶ原浄水場の下にもありました。ルートには古蓋もまだありますが、いずれ交換されるでしょう。

横断歩道付近の橋はその名も水道橋。管は宮川の下を通り、正面の坂道に続いていきます。

神戸市水道局 工水蓋の様子 神戸市水道局 工水バルブ室 神戸市工水仕切弁

神戸市水道局 工水バルブ室
神戸市工水仕切弁
撮影:2017年5月 兵庫県芦屋市

上記水道橋から西に渡り芦屋市東山町、宮川右岸(西側)の蓋。西に向かって撮影しています。神戸水道の蓋は赤と青に色分けされているものが多いですが、宮川の東は青組、西は赤組になっています。海側が青、山側が赤の場合が多いようです。

神戸市水道局 工水蓋の様子 神戸市工水仕切弁

神戸市水道局 工水バルブ室 2枚
神戸市工水仕切弁 10枚
撮影:2022年11月、12月 兵庫県神戸市
1枚目拡大画像(134KB) 別角度拡大画像(124KB)

神戸市に入り東灘区森北町四丁目16番付近、稲荷神社の麓、高橋川を渡る付近の蓋の群れ。西に向かって撮影しています。
かなりのベタ塗りで、赤塗料がタイヤに付いたのではないでしょうか。赤青両塗りのもありました。

神戸市水道局 工水蓋の様子

神戸市水道局 工水バルブ室
神戸市水道局 工水空気弁
撮影:2022年12月 兵庫県神戸市
拡大画像(123KB)

高橋川より少し西の森北町四丁目8番付近。ここは本山調整池への連絡管が分岐している場所です。地形同様、配管も丁字路になっているようです。

手前の2枚が工水空気弁、奥と右の2枚セットが工水バルブ室。神戸水道は手前から奥に進んでいます。分岐があるせいか、手前の空気弁は横並びではなく、位置をずらしているんですね。右に進むと工水空気弁もありました。

神戸市水道局 工水バルブ室 神戸市水道局 工水空気弁

神戸市水道局 工水バルブ室
神戸市水道局 工水空気弁
撮影:2022年11月 兵庫県神戸市

上と同じ場所の蓋。バルブ室の蓋は本線の方で西に向かって撮影しています。調整池に上がっていく方は右(東側)が青でした。

神戸工水 空気弁の様子 神戸工水 空気弁 神戸工水 空気弁(大型)

神戸工水 空気弁(2種類)
撮影:2022年11月 兵庫県神戸市

森北町四丁目12番付近。工水の本庄配水管が分岐している場所と思われます。古いタイプの角蓋がありました。

2枚目は①の蓋。3枚目は②で、本庄配水管のものと思われる空気弁蓋。大型なのでパターンがたくさん入っています。

神水制水弁の様子 神戸市神水制水弁 神戸市神水排気弁

神戸市 神水 制水弁 殿堂
神戸市工水仕切弁(2種類)
神戸市 神水 排気弁 殿堂
撮影:2022年11月、12月 兵庫県神戸市 1枚目拡大画像(114KB)

森北町四丁目11番付近。本山調整池からの連絡管があると思われます。1枚目の手前の大蓋が神水制水弁、水色丸が排気弁です。ルート上付近で「神水(こうすい)」と鋳出された蓋はこの3枚のみのようです。

『神戸市水道100年史』によると、本山調整池は昭和40年(1965年)完成。外蝶番でまだテーパー構造でない時代の蓋かと思われます。神水蓋は貴重なので殿堂入り。

小蓋の方は、左端がまん丸で右端が外蝶番付き。

空気弁(デザイン蓋)

工水空気弁(デザイン蓋)

空気弁(デザイン蓋)
工水空気弁(デザイン蓋)
撮影:2022年11月、12月 兵庫県神戸市

森北町四丁目。デザイン蓋も商店街などに増えてきました。神水ルートは右から左、北を見て撮影しています。

参考文献

  • 『神戸市水道百年史』平成13年3月 神戸市水道局

(2023年1月1日更新)