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上下水道 兵庫県姫路市2

ネット上であまり見かけない蓋を中心に、新しくても少数派なら掲載しています。


上水道2

町裏浄水場導水管

姫路市 導水管

姫路市 導水管(中央部分)

姫路市 水道 導水管
撮影:2017年4月

創設時は町裏浄水場は水源地も兼ねていて、井戸から取水していましたが、戦後水道の需要が増え、昭和29年(1954年)より市内の船場川上流の水を取水することになりました。
この丸蓋は蓋裏蝶番タイプで最新と思われます。3枚確認。

姫路市 導水管(突起3箇所)

姫路市 水道 導水管(突起3箇所耐圧タイプ)
撮影:2017年4月

3箇所の突起部分でボルトロック。9枚確認。

姫路市水道局 導水管蓋 姫路市水道局 導水管蓋

姫路市水道局 導水管蓋(外蝶番)
撮影:2017年4月

導水管蓋の中では一番古そうな外蝶番タイプ。3枚確認。2枚目はマークの向きが逆です。やはり確認が必要でした。

止水栓

姫路市 止水栓

姫路市 止水栓 殿堂
撮影:2005年6月

ようやくまともな右横書き止水栓を発見。小さな蓋なのでマークも簡略化されたのでしょうか。文字とマークがまともに読めるのは、今ではこの1枚しかないようです。

姫路市 止水栓

姫路市 止水栓 殿堂
撮影:2014年5月

マークの中心に模様があるように見えますが市章でしょうか。こちらは戦後ではないでしょうか。右の方を壁に踏まれて長い時間が経過しているようですが、踏まれていなければ無くなっていたでしょう。このデザインの右横書きは今のところ1枚のみ確認。

姫路市 止水栓

姫路市 水道 止水栓
撮影:2017年4月

「水道」の文字入り小型止水栓も一世代前のものになりました。外蝶番でマークの下に「止水栓」と入るゴシック体の蓋が最新です。

姫路市 バルブ
姫路市水道局 バルブ、量水器

姫路市 水道 バルブ
撮影:2014年6月

100くらいで「バルブ」と入る蓋はめずらしい。

小型止水栓はこの他に、水道局章の下に四角囲みで「止水栓」と入るものがあります。これは170くらいのが多いですがたまに100くらいのもあります。

量水器の方は下にも同じデザインの蓋を入れていますが、平成29年(2017年)でも現役で、殿堂入りでいいでしょう。

量水器

姫路市 量水器

姫路市 量水器 殿堂
撮影:2008年7月

家庭用の小型の蓋。マークは市章の簡略化になっています。残存する量水器の蓋の中では最も古いものでしょう。書体も素朴ですね。

姫路市 量水器

姫路市 量水器
撮影:2009年3月

姫路市の水道は、昭和4年度(1929年度)は業務用以外は放任給水(1か月定額の使い放題)でした。昭和16年度(1941年度)になり、長屋のような共用栓が計量制になりましたが、一般家庭の多くは放任給水のまま終戦を迎え、全戸計量制になるのは昭和30年代前半です。

姫路市 量水器

姫路市 量水器
撮影:2005年10月

こちらのマークも市章になっています。止水栓の方はマークが中途半端な水道局章なのと、穴の雰囲気によりちょっと古い蓋でしょう。上の蓋共々、道路の拡張により消滅しました。

姫路市 量水器

姫路市 量水器
撮影:2015年2月

これも市章がついています。昭和30年代あたりの量水器なら市章でもあり得ますが、どう見てもそこまで古くなさそう。ちょっと間違えましたか?

姫路市 量水器

姫路市 量水器
撮影:2015年6月

幅300くらいの、ビルや店舗にある量水器ですが、パターンの格子をもうあと10度くらい左回りに回転させてください。新しいのも結構見ますが何でこうなってるのか。

姫路市 量水器

姫路市 量水器 殿堂
撮影:2005年10月

大型の量水器には四隅にマークが入ります。が、入っているのは市章。「量」と「水」に特徴のあるゴシック体。京都や大阪の古い蓋も同じ「水」の字を使っています。今はなき昭和30年(1955年)開業の姫路大劇シネマにて。昭和41年(1966年)築の高尾アパートにもありました。

この蓋も林丈二さんが撮影されているものです。余談ですが、『マンホールのふた<日本篇>』で一番驚いた記述は、「姫路駅からジグザグに3時間かけて,国立病院まで」の部分。ちなみに、姫路駅~国立病院(現・国立病院機構姫路医療センター)前までの最短ルートは約1.7キロなんですけど。

姫路市 量水器

姫路市 量水器
撮影:2017年4月

「水」の字が普通になり文字が小さくなりました。「器」はちょっと変です。別の書体の蓋もあります。四隅のマークは水道局のものに変わりましたが、中心の模様が単なる点になっている手抜き版。JR姫路駅南西側にあります。

山陽新幹線が岡山まで開通したのは昭和48年(1973年)ですが、そのころからあるものかもしれません。2017年4月29日差し替え。他の場所にもあります。

姫路市 量水器

姫路市 量水器
撮影:2005年10月

四隅がようやく水道局のマークになりました。パターンも菱格子から斜めの正方形に変わりました。ビルや商業施設でよく見られます。3分割のもありました。最新の大型量水器の蓋は、もう少し太い丸ゴシック体です。

姫路市 量水器マーク部分

姫路市 量水器

姫路市 量水器 水道メーター 検針口
撮影:2015年5月

ダイモン製? 最新の大型量水器。

消火栓

姫路市 水道消火栓

姫路市 水道消火栓
撮影:2005年10月

350×460、枠まで390×500。戦前の姫路市は少しずつ設備を拡張していたものの空襲に遭い、水道施設の半分を失ったとのことです。

この蓋は林丈二さんも撮影されているタイプです。「道」のしんにょうが、1点多い正字の「辶」になってるので多少古いでしょう。文字の大きさや書体の違い、重量型かどうかで、いくつものバリエーションがあります。消火栓は姫路市消防局の関係なので、マークは市章ですね。

姫路市 水道消火栓

姫路市 水道消火栓 重量型
撮影:2007年11月

水道局マークになっている珍しい消火栓の蓋。4枚ほどしか見ていませんが鋳造ミスか? 中央が市章の重量型タイプはまだまだたくさんあります。

消火栓の蓋は、21世紀になり従来デザインの蓋がじわじわ減って、黄色水玉の蓋やデザイン蓋が増えてきました。参考:デザイン蓋のページ。一連の消火栓のデザインは結構気に入っていたのですが、何と言っても消火栓は目立ってナンボですからね。

姫路市 水道消火栓

姫路市 水道 消火栓
撮影:2015年11月

いずれ従来デザインからこの蓋に変わるのだろうと思っていたら、デザイン蓋に交換されたりなどして真の少数派になってしまったのでここに掲載いたします。いや本当に、水玉系はこのデザインでよかったのに。

姫路市 水道消火栓

姫路市 水道消火栓
撮影:2015年9月

多くの自治体で普通に見られるデザインですが、姫路ではまず見ることがありません。おそらくは公道上には無いでしょう。昭和32年(1957年)3月竣工の姫路市中央卸売市場にて。

水道 消火栓

水道 消火栓
撮影:2015年9月

姫路ではめずらしい消火栓の汎用蓋。旧ヤマトヤシキの私設消火栓ではないでしょうか。

水道 消火栓

消火栓 重量型

水道 消火栓

消火栓 重量型
撮影:2017年6月

(上)公道の消火栓蓋。縦285くらい。地元自治会または消防団が設置したものでしょう。まず黄色に塗られ、その上から赤でコテコテに塗られていたようです。打越地区に2枚。

(下)同じ地区の蓋。姫路市の蓋の市章と「水道」の文字を削ってあります。こちらもいい色に塗られていたようですね。1枚確認。

防災

姫路市 消火用水

姫路市 消火用水
撮影:2015年6月

大手前通りにて。蓋の下には水路があるのでしょう。姫路城のお堀からの流れでしょうか。市内の公園で、防火水槽ではなく消火用水を設置しているところもあります。

姫路市 耐震貯水槽給水室
姫路市 耐震貯水槽給水室(文字部分アップ)

姫路市 耐震貯水槽 給水室
撮影:2014年7月

姫路駅北側の芝生広場の整備に伴い、災害に備えた耐震性貯水槽が設置されました。広報ひめじ 2014年6月号P11によると、

芝生広場の地下には10㌧の耐震性貯水槽を設置。地震等の災害発生に伴い、公共交通機関の運行に支障が生じ、姫路駅周辺で帰宅困難者が発生した場合などに、飲料水を供給することができるようになりました。

とあります。他の自治体に「飲料水」と書かれた蓋がありましたが、これも同様のものでしょう。

姫路市 弁室

姫路市 弁室
撮影:2015年5月

上記給水室蓋の近くにありました。耐震性貯水槽にはいくつか種類があるようで、それによって地上の蓋の数や種類が違ってきます。それより気になるのは芝生広場が1年足らずで砂漠化してきたこと。

用途不明

姫路市水道局 姫路市水道局

姫路市水道局
撮影:2017年5月 兵庫県姫路市

φ900くらいの大きな蓋。旧タイプでだいぶすり減ってきました。別の場所にもあります。

姫路市水道局
撮影:2017年6月 兵庫県姫路市

これも同じくらいの大きさの蓋。道路の中ほどにあり極めて撮りにくいです。

姫路市水道

姫路市 水道
撮影:2017年5月 兵庫県姫路市

1200-600のでっかい親子蓋。単に「水道」とだけ書かれた蓋はめずらしい。

男山配水池門柱 男山配水池門柱 男山配水池門柱プレート

男山配水池門柱 
撮影:2020年9月 兵庫県姫路市

男山配水池は創設時からの配水施設です。眺めは大変良く、世界遺産姫路城十景という、姫路城ビュースポットの1つになっています。

昭和4年(1929年)完工ですが、特に古蓋はないようです。煉瓦の施設などが残されていますが、平成5年(1993年)7月に完成した男山配水池公園整備工事でいろいろ更新されたようです。鋳鉄製品で一番いい感じなのがこの門柱プレート。

デザイン蓋の一部はこちらに入れています。
よく見られる蓋はほとんど撮っていませんので、他サイトをご覧下さい。
参考リンク:吉田清彦さんのサイト「ミニ写真集:マンホールの蓋 姫路市」日本マンホール蓋学会サイト 兵庫県姫路市


参考文献

  • 『姫路市水道60年史』平成元年12月1日 姫路市水道局
  • 『マンホールのふた<日本篇>』林丈二著 1984年3月30日 (株)サイエンティスト社

2020年7月30日導水管など追加更新。2020年9月30日:水道管埋設標、男山配水池門柱追加。

(2020年9月30日更新)