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浄化槽・便槽メーカー

な行1


ナショナル系 

ナショナル浄化槽蓋

ナショナルマーク ナショナル ガレージ用 450 ○耐 2ton
撮影:2014年10月 三重県亀山市

太陽のようなパターンが特徴のナショナル浄化槽蓋。ナショナル浄化槽は旧松下電工(株)の製品でした。

ナショナルのブランドマークの変遷は、パナソニックのサイト「ブランドの歴史」をご参照下さい。このナショナルマークは昭和34年(1959年)より昭和48年(1973年)まで使用されていました。が、これと同じデザインの蓋がネットで販売されています。

『松下電工60年史』によると、浄化槽製造は昭和42年(1967年)10月より。昭和50年(1975年)ごろのバッキ式浄化槽部門の販売は全国1位だったそうです。

ナショナル浄化槽蓋

ナショナル浄化槽車乗り上げ禁止マーク ナショナル(浄化槽蓋) 
撮影:2017年2月 兵庫県高砂市

車乗り上げ禁止マーク付き。上の蓋はガレージ用ですが、こちらはガレージ不可。

ナショナル浄化槽鉄蓋

ナショナル(浄化槽蓋)
撮影:2017年3月 香川県坂出市

だいぶ錆びていますが、鉄蓋なのでまだまだ使えそうです。蓋の横でブロアーが快調に動いていました。

ナショナル浄化槽鉄蓋 ナショナル浄化槽鉄蓋

ナショナル 浄化槽 松下電工 
撮影:2019年3月 広島県福山市

大蓋2枚と小蓋1枚の浄化槽蓋セット。和歌山県内などにもあり。

松下電工クリーントイレ
ナショナルクリーントイレ琺瑯看板

松下電工 クリーントイレ
撮影:2015年5月 兵庫県姫路市

便槽の汲み取り口の小蓋。ロゴタイプ(ナショ文字)がいかにもナショナル製品という感じ。

2枚目は琺瑯製クリーントイレの看板。『松下電工60年史』によると、無臭トイレの<ナショナル・クリーントイレ>は昭和38年(1963年)12月発売。ただ、便槽、浄化槽とも現在では製造されていないようです。

松下電工クリーントイレ

松下電工 クリーントイレ
撮影:2017年3月 兵庫県明石市

これもクリーントイレの蓋ですが、本来の役目を終えて溝の蓋として働いています。水栓の下にあり、バケツなどを置く台になっているのでしょう。

松下電工クリーントイレ
ナショナルマーク

ナショナル 松下電工
撮影:2015年12月 広島県広島市

こちらも便槽の蓋と思われます。大きさは400くらい? 同じものが姫路市などにもあります。

昭和10年(1935年)12月、松下電器(株)として設立。昭和20年(1945年)11月、松下電工(株)、平成20年(2008年)10月、パナソニック電工(株)に。平成24年(2012年)1月1日、パナソニック(株)に合併され解散。

西日本浄化槽

ネオ浄化槽蓋

フルタ式 20M3槽 10人用 
撮影:2017年4月 鳥取県鳥取市

「フルタ式」と書かれたプレートは蓋ではなく、右上の丸蓋が浄化槽の蓋でしょう。野球ボールのようなブランドマークの蓋は関西ではなかなか見ないですね。

昭和52年(1977年)ごろ、愛知県名古屋市千種区南明町三丁目11にあった西日本浄化槽(株)のプレートですね。現在この住所にはマンションが建っていて、マンションの壁には、西日本浄化槽の社名とブランドマークが見られます。不動産賃貸業をしているのでしょう。

令和元年(2019年)現在、社名で検索すると、管工事業の登録があります。

西原ネオ

ネオ浄化槽蓋

ネオ浄化槽蓋

ネオ浄化槽蓋 B
撮影:2014年7月 兵庫県姫路市

銀行にあった昭和のネオ蓋。周囲のギアが細長いもの。ギアの数は蓋の大きさで違うようで、これは32ですが34もあります。下の蓋は30ですね。

ネオ浄化槽蓋 NC-300 600KG
撮影:2014年11月 大阪府豊中市
型番と耐荷重が記載されているもの。新しめ。

東京都港区芝浦二丁目11-5 五十嵐ビルディング8階、(株)西原ネオ
昭和37年(1962年)7月、ネオ浄化そう工業(株)として設立。社名変更、グループ再編を経て平成23年(2011年)現社名に。

西原グループが浄化槽事業を始めたのは大正三年(1914年)とのこと。東京の企業ですが、関西各地でも鉄道や銀行、病院など公共性の高い場所で使用されているのを見かけます。兵庫県内だと三宮高架下にかなりの枚数があります。

しばらくのあいだこの蓋の詳細がわからなかったのですが、兵庫県三木市内のアパートで浄化槽の蓋として使われているのを見て、浄化槽蓋で検索したらあっさり見つかり拍子抜け。

ネオ散水栓蓋

ネオ小蓋

ネオ散水栓蓋
撮影:2015年9月 大阪府大阪市
小型の散水栓蓋。小型のせいかNの周囲のギアは12個と少なめ。

ネオ小蓋
撮影:2017年3月 京都府京都市
止水弁のような小蓋。175くらい。浄化槽以外の設備関係の蓋もたまに見ますが、小蓋はかなりめずらしいです。同じ蓋は駅周辺で3枚くらい見ました。

雨水利用のネオ蓋

暗渠で使用されている大蓋。近くにも数枚ありました。
撮影:2017年3月 香川県坂出市

日電 

日電

日電文字部分

日電
撮影:2016年1月 兵庫県姫路市

便槽の蓋。他市にもありました。大阪市内で汚水枡の蓋として使われているのもあります。下は浄化槽蓋の群れ。蓋はニッコー製だと思うんですけど、まさか蓋メーカーなのでしょうか。

浄化槽の日電蓋

日独工業、旧日独浄化工業

OMS OMS

OMS

NICHIDOKU JYOKA KOGYO PATENT OMS SYSTEM 19 4
撮影:2016年2月 兵庫県神戸市

兵庫県神戸市中央区熊内橋通一丁目2−7、日独工業(株)
昭和28年(1953年)7月創業。元はこの蓋にもあるように日独浄化工業(株)。昭和52年(1977年)ごろより日独工業(株)。

OMS
撮影:2015年12月 大阪府大阪市

OMS式浄化槽は『神戸商工名鑑昭和44年版』に掲載があります。『同昭和48・49年版』(昭和47年12月発行)では、下の「ゼウス浄化装置」になっています。

大阪市には、日独浄化工業時代より北区中津に大阪支社がありました。平成7年(1995年)ごろには淀川区野中北に大阪工場がありましたが、いずれも現在では無いようです。浄化槽の製造はしておらずメンテナンス業務のみのようですね。

NDマークの蓋
旧日独浄化工業広告

日独工業 または 日独浄化工業
撮影:2015年12月 大阪府大阪市

これは汚水枡の蓋と思われます。

コピーは昭和48年(1973年)3月発行の『兵庫県管工史』P769の広告より。当時の本社は兵庫県神戸市葺合区(当時、現在の中央区)磯上通八丁目7にありました。

参考文献

  • 『全国工場通覧 1982年版』昭和57年3月30日 通商産業省【編】 日刊工業新聞社
  • 『全国工場通覧 1992年版』1992年5月29日 通商産業大臣官房調査統計部【編】 日刊工業新聞社
  • 『兵庫県管工史』昭和48年3月30日 兵庫県管工事業協同組合連合会
  • 『神戸商工名鑑 昭和52・53年版』昭和51年12月1日 神戸商工会議所
  • 『神戸商工名鑑 昭和54・55年版』昭和54年4月15日 神戸商工会議所
  • 『下水道年鑑 1995年版』平成6年9月5日 (株)水道産業新聞社
  • 『名古屋商工名鑑 昭和52年版』昭和52年3月25日 名古屋商工会議所
  • 『松下電工60年史』平成6年9月5日 松下電工(株)

2016年5月27日:ページ新設。2017年4月7日:ページ分割。ナショナル浄化槽、クリーントイレ1枚追加。ネオ小蓋差し替え、大蓋1枚追加。2019年6月10日:ナショナル浄化槽3枚、西日本浄化槽(フルタ式)、日電浄化槽追加。

(2019年6月10日更新)