白黒のコントラストが効いている民家。全体的に黒っぽい家というのは、姫路近辺ではよく見られます。単なる板より、黒色の方が汚れにくく高級感がありますが、落書きには弱いです。
2003年11月 兵庫県姫路市
白黒のコントラストが効いている民家。全体的に黒っぽい家というのは、姫路近辺ではよく見られます。単なる板より、黒色の方が汚れにくく高級感がありますが、落書きには弱いです。
2003年11月 兵庫県姫路市
上の横壁と同じく、板を隙間なく張る羽目板張りの塀。縦長に板を張る縦羽目は、関西各地でよく見られます。
この塀は、表面を焼いて炭化させた焼板を張ってあります。さわると手が汚れるのに、なぜわざわざ表面を焼くのかずっと不思議でしたが、すでにある程度焼けているので、火事のとき焼ける部分がいくらかでも少なくてすむから、という話を聞きました(真偽は確かめていませんが)。
瀬戸内沿岸は、冬から春にかけては乾燥し火事が多い、という事情も関係しているのでしょうか。耐火目的なら、全面を漆喰で塗込めるか、なまこ壁の方がよさそうですが、費用がかかりますね。
2002年10月 兵庫県姫路市
下見張りの蔵。板を下から一部が重なるように張ったもの。縦の押さえがあるものとないものがあり、使われる板の断面の形や押さえ部分の加工の有無などで、いくつか種類があるようです。
兵庫県の場合、下見張りの民家は、中国山地より北になるとよく見られるようになります。冬場の雨や雪の多さと関係があるのでしょうか。個人的には下見張りはめずらしく、北国または少し古い時代の公共施設・洋風建築のイメージがあります。
2003年11月 鳥取県八頭町郡家
旧生野警察署の建物。明治19年(1886)建築。現在は公民館として利用されているそうです。押さえのない横線の強調された下見張りの壁が、古い洋館によく似合っています。色も美しいですね。
2009年9月 兵庫県朝来市生野町
木の皮を張り付けた壁。壁面は下になるほど雨水が当たりやすくなるので、汚れ防止と補強のため、壁の(大体)半分から下を板張りにする工法がよく見られます。これを腰板(こしいた)といいます。建物のエプロンみたいなものでしょう。
2001年10月 兵庫県たつの市
興福寺にある柳茶屋の壁。竹を割って壁に張り付けています。竹は丈夫で耐水性もあるとのこと。節の部分が独特のリズムを出しています。
2002年11月 奈良県奈良市
彦根市内の蔵。真ん中は、通りに面した北側は、上が竹壁で下が舟板壁になっています(下:アップ)。和船の廃材を壁に利用した例は兵庫県内にもあります。内陸でも大きな河川沿いの地域だと、高瀬舟の廃材を張った壁や塀が見られます。
右手奥の蔵ですが、巻いてあるのはすだれのようなものでしょうか。琵琶湖の葦で作られたよしず? 敷地内は建物の解体中で、バリケードが巡らせてありました。
2010年10月 滋賀県彦根市
こちらは舟板を利用した塀ですが、立派なものでした。釘の跡がたくさんありますね。
2006年10月 滋賀県彦根市