亀齢酒造にて
東広島市西条。昔ながらの酒蔵が醸し出す、モノトーンの美しい空間が続く町です。その一角、清酒「亀齢」第五号蔵の裏通りに、空き缶を利用したタバコの吸い殻入れがありました。特に木造の蔵は火気に注意しなければ。それにタバコのポイ捨ては美観をそこねますからね。
空き缶利用の吸い殻入れはあちこちで見かけます。小さいものではシーチキン。あるいはシマヤだしの素。大きいものだとエンジンオイル、調味料の一斗缶。そういえばカニ缶との遭遇はまだないな。
さてこの吸い殻入れ、なんと「モヤシ」。さすがは醸造の町。西条での最大の発見はこの空き缶と言っても過言ではありません(他にたくさんあるだろうとのご意見ごもっともです)。
「もやし」というのは、この場合は、豆から芽の出た野菜のことではなく、種麹(たねこうじ)のことです。お米を炊いて少し冷まし、「もやし」を振りかけ温度を37度くらいに保って1日経つと、ご飯に白い菌糸のついた麹になります。芽を出した菌糸が伸びていく様子が、木の芽が萌え出すのに似ているので「もやし」と呼んだのが名前の由来とも言われています。萌え系のネーミングだったんですね。
2006年9月 広島県東広島市