上下水道 汎用蓋5
姫路城防災関係
送水口
送水口(消防隊専用)
姫山公園の送水口蓋。公園内にあと1枚あります。縁まで横640。
撮影:2025年4月 / 2024年12月
読売新聞「姫路城の防火力を評価」の記事(アーカイブサイト)によると、内濠の水を送水する設備があるようです。
4枚目には送水管らしき配管が3本見えます。これは12月の自衛隊クリーン作戦で、内濠の水を1mくらい落としたときの画像で、向こう岸の泥色部分は、普段は水につかって見えません。常に見えるのは手前のコンクリート構造物付近のみです。
『姫路城防災施設事業 工事報告書』(参考文献参照)によると、天守の北2か所の送水口から別ルートを通って2か所の放水口にそれぞれ到達していたようですが、送水管ルートは変わったのかもしれません。
樹林を登る配管は、設置もメンテもなかなか面倒そうですね。
まあ内濠は水質がよろしくないので、吸管のフィルターが5分くらいで詰まりそうです。北勢隠門の外側ならだいぶましかもしれませんが、いずれにしても鯉は何匹も吸引しそうですね。
大手門前の送水口。撮影:2025年5月
1枚目拡大画像(89KB)、2枚目拡大画像(97KB)
送水管は全部で5本とのこと。この大手門前送水口6口のうち2口が、内濠吸い上げ用でしょうか。あるいは予備も入れて全部かも。送水口は全て「消防隊専用」でした。
放水口
への渡櫓の隅落し付近の放水口。ダンナ撮影。
姫山公園の東側の送水口と近いのがこの放水口です。大天守北東側の石垣の外で、現在は非公開です。
3枚目は「官兵衛普請の石垣」と言われている場所で、縦長の説明パネルにこの放水口の場所の説明があります(黄色の丸印付近)。放水口背後の石垣は初期のもののようですね。4枚目はパネルのアップです。
3枚目に写っている配管は、大手門前から来る送水管なのでしょうか。
このコーナーもダンナ撮影。
1枚目、既出の放水口画像の左端、黒い配管が見えますが、これが塀の向こう側(南側)につながっています。
2枚目はその向こう側の様子。左の木の門は「との一門」。白壁ではない門もあるんですね。
右の白壁は、「との一門東方土塀」。右下のステンレスボックスのうち、左が放水口、右がホース格納箱です。画質がよくないのですが、放水口は被写体にしていなくて、たまたま写っていたもので、失礼いたしました。
4枚目は階段を下って「との二門」南側より見た様子。このあたりは普段は公開されておらず、特別公開のときしか見られません。
本当にどうでもいいことですが、放水口左側、人が立っている後ろの石が、動物顔になっていました。
西北腰曲輪の放水口。撮影:2025年5月
姫山公園にある送水口蓋のうち、西側と近いのがこの単口放水口です。
防災施設事業工事の報告書(参考文献参照)によると、ステンレスボックスの放水口は、イの渡櫓1階にもあるようです。
撮影ポジションが微妙で申し訳ありません。ベンチ付近に人が途切れず撮影しにくかったです。城内は日陰が少なく座る場所もほとんどないので、こういう場所は貴重なんですよね。
ここを撮影されるなら、ベンチに腰を落ち着けてスマホ操作する気にならない真冬がいいかも。桜も葉を落としているので天守群が見やすいですし。
撮影:2025年5月
上の放水口の少し西の方。配管が石垣を登ってきました。電力ケーブルと上水管のセットが石垣を登る場面は他でも見られますが、右端のシルバーの管は放水口に向かう送水管でしょうか。
姫山公園から来る送水管はもともとはここは通ってなかったのですが。
上山里曲輪の放水口。お菊井戸の南の方です。
撮影:2005年10月(1、2枚目)/ 2025年5月(3、4枚目)
4枚目拡大画像(124KB)
これが4、5口目の放水口で、大手門前の送水口とつながっているようです。
2005年は帽子が脱げていましたがまだまだきれいでした。鎖も光っていますね。
防災施設事業の報告書(参考文献参照)には、「2003年 平成15年3月 姫路城防災施設整備事業完了」とあります。設置されたのが2003年に入ってからなら3年も経っていないことになります。
3枚目4枚目は反対方向から見たものです。消火栓ファンにはおなじみのISマークが見えます。このとき20年後の2025年。だいぶ色あせてきました。
4枚目の石垣の左端付近に消火栓と送水口があります。画面中央の木の石垣寄りにも送水口(双口×3)が、芝生に防火水槽用大蓋3枚もあります。
防火水槽
姫路城上山里曲輪。撮影:2013年2月
大天守が工事中の時期に、工事の様子を間近で見学できる施設がありました。そこの最上階から撮ったものです。
真ん中より少し右に防火水槽の大蓋が3枚あります。カネソウのようなメーカー蓋で、用途は鋳出されていないようでした。
姫路城防災施設事業の報告書(参考文献参照)によると、ここの防火水槽は125立方メートル(kL)です。もっと貯水量の多い水槽が天守群の西にあります。スプリンクラーの制御も行うポンプ室も同じ場所にあります。
赤い放水口も見えますね。下の方の石柱はお菊井戸です。上の方の塀の外側に、官兵衛が普請した可能性もある古い石垣があります。塀の手前の小丸2個は仕切弁の小蓋です。
西の丸の防火水槽。撮影:2025年5月
結構まん丸な池のようです。
3枚目はPlusのページにも載せている夜桜のころの防火水槽。撮影は2010年4月。
天守が水面に映る場所では、撮影の順番待ちが発生していました。私がいた場所は、現在は立ち入り禁止になっています。
西の丸ポンプ室。撮影:2025年5月
壁に送水口があります。このあたりの地下にも防火水槽(40立方メートル)があります。公衆トイレつき。
1枚目の右の方に竹垣が見えます。これが上の防火水槽です。
送水口は左はスプリンクラー専用と屋内消火栓専用、右は屋外消火栓専用です。左は上水用でしょうか。
消火栓など
上山里曲輪の消火栓と送水口(1、2枚目)。
東曲輪の地下消火栓蓋と消火栓標識(3枚目)。
上山里曲輪南端の仕切弁蓋(4枚目)。撮影はいずれも2025年5月。
1、2枚目はお菊井戸の北西側、石垣のすぐ前にあります。3本目の放水口からも近いです。
1枚目拡大画像(106KB)、2枚目拡大画像(109KB)
1枚目、石垣の前に消火栓とホース格納箱のステンレスボックスがあります。
消火栓標識の後ろにも地下式消火栓があります。ここのように、気を抜くと草に埋もれそうな場所は、地下消火栓のボックスを20cmくらい掘り出してあるのが他にもありました。
2枚目の送水口は、左の方6口が消防隊専用、右端の2口がスプリンクラー専用でした。
消防隊専用の方は次に掲載する放水砲につながっているようです。
3枚目は汎用ではなく姫路市の蓋です。昭和39年度竣工の昭和の大修理時のものと思われますが、城内にはまだまだ多いですね。公道上にあるのより線の太いタイプです。 との一門付近消火栓拡大画像(85KB) 撮影:2005年10月
ただ有料エリア内の水道設備は、姫路城管理事務所が管理しているので、将来はメーカー既製品に交換されるかもしれません。
4枚目は仕切弁の蓋。上山里曲輪の防火水槽近くの塀際にも写っているのがこれです。同じ蓋が2枚目にも写っています。
城内には右書きの姫路市制水弁蓋がありましたが、この既製蓋に交換されているようでした。
放水砲
備前丸東側の放水砲蓋。撮影:2025年5月 1枚目拡大画像(108KB)
3分割のとても大きな蓋。放水銃にも大型のものがあるようですが、放水砲だからさらに大きいんでしょうね。
防災施設事業の報告書(参考文献参照)には、無風条件下での性能曲線図がありました。備前丸の地面から大天守大棟まで標高差約46m。てっぺんまで届くようです。
放水砲の蓋は西小天守の南にもありますが、土が上がっていることが多く、状態は芝生の方がいいですね。
上山里曲輪の2ヶ所の送水口から放水砲2基にそれぞれ送水するとのこと。
放水の様子。参考サイト:広報ひめじ2025年4月号 P8。
紙の広報のコピーなので印刷のメッシュが目立ちますが、切り抜き画像(47KB)。
放水砲は自動放水ですね。そしてやはり赤く塗ってあるんですね。石垣近くでの隊員さんの放水よりもかなり水量がありそうです。ちなみに最初は茶色い水が出るそうです。
屋内防火設備
その他防災関係。 1枚目拡大画像(65KB) 4枚目拡大画像(75KB)
1、2枚目はスプリンクラー配管とヘッド。建物天井などに多数あり。NSヘッドというものらしいです。
ヘッドは普通はステンレスカラーですが、建物になじむ色で特注したようですね。
3枚目の丸いのは炎感知器でしょう。感知器は複数種類が多数あるようです。4枚目の天井にも埋め込まれています。
奥は保護カバーのついたスプリンクラーヘッド。配管が青いままなのはめずらしい。
4枚目の木製ボックスは消火栓。消火器もありますね。
私は急階段が登れなくなったので、この4枚もダンナ撮影。