12.市立美術館無用窓
姫路城の東隣に立地する姫路市立美術館。瀟洒な窓が並ぶが、これら窓の多くは無用窓になっている。
(内訳は、ガラスがはめ込まれた普通の窓:21、換気口の取り付けられたもの:35、無用窓:183)
この建物は元陸軍第10師団の兵舎で、明治末に建てられた。戦後~昭和55年まで市役所として、そして昭和58年4月より美術館として利用されている。
姫路城周辺は国の史跡で、市役所から美術館に生まれ変わる際、大幅な増改築は認められなかった。このことにより明治の建築が現在まで残されているのである。
1枚目:内部(展示室側)からふさがれている無用窓。格子に市の花「サギソウ」の飾りが見える。
2枚目:ステンドグラスが埋め込まれ、窓の中では最も優遇されているもの。お城が映っている。
妻側の顔。上と右は換気口がある。左は無用窓。
真ん中の高所ドアは、展示品の搬入に利用されていると思われる。
夕陽を浴びる無用窓の群れ。冬がそこまで来ている。
2001年11月 兵庫県姫路市