路上観察と琺瑯看板、マンホールのふた
お散歩 Photo Album

 
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西脇市1

画家の横尾忠則さんがY字路をテーマに創作を続けておられます。画集もありますが、ほぼ日刊イトイ新聞のサイトにタモリさん、糸井重里さんとの対談集と、作品集が掲載されています。


横尾氏の元祖Y字路

西脇市、横尾氏の元祖Y字路、夕暮れ

横尾さんが一連の作品を生むきっかけとなった“元祖”Y字路。この掲示板や選挙看板の手前のスペースに、少年のころ横尾さんがよく通った「ホビイ模型」という、青い壁の模型屋さんがありました。小さく写っている水道関係の蓋あたりが、店と道との境界だったのではないかと思われますが、蓋から壁まで歩いても数歩で、とてもこのスペースに店があったとは思えないほど。

横尾さんご自身は「私物化していた想い出の場所はどこにでもあるただのY字路に変容してしまっていた」とおっしゃっています。

2009年1月 兵庫県西脇市

西脇市、横尾氏の元祖Y字路、夕暮れ(レタッチ)

掲示板と電線がなければこんな感じ。壁の白い波板が印象的です。年季の入った建物は、大きさにかかわらずそれなりの強さが出てくるもので、それは、建物の不動産的価値が下がっていくのとは逆のように思われます。

割れたモルタルとか、剥がれかけたペンキや漆喰の壁は、風雪を耐えてきた強さとけなげさを感じます。リフォームするといくぶん弱くなるでしょうか。ということは、廃墟は最強の部類に入ると思われ、ファンがいるのも頷ける話ですね。

東本町の岐路

西脇市東本町の岐路、夕暮れ

上の元祖Y字路から少し下った場所。酒屋さんの看板に灯りが入るかと期待したのですが。車もほとんど通らないので、これ以上暗くなると撮影は難しいですね。

2009年1月 兵庫県西脇市

西脇市東本町の岐路、昼

変なフレアが出てますが、同じ場所の昼の様子。ガレージの前にも、建物の一部があったんでしょうか。

2008年10月 兵庫県西脇市

耕地整理記念標と電話ボックス

西脇市、耕地整理記念標のある岐路、昼

酒屋の横の道を下って県道との交差地点。向かって右の道を行くと元祖Y字路があります。

2008年10月 兵庫県西脇市

西脇市、耕地整理記念標のある岐路、夕暮れ

夜になりました。

2009年1月 兵庫県西脇市

八○亭看板とおでん屋

西脇市、八○亭看板のある岐路、昼

この八○亭看板のある岐路も横尾さんが描いておられます。まあ、昼間見ても単なるY字路で、横尾芸術が先に出ているので、同じ場所を撮影しても、単なる記録になるだけですが。

2008年10月 兵庫県西脇市

西脇市、八○亭看板のある岐路、夕暮れ

夕暮れ時。道の中洲のおでん屋さんが営業を始めました。

2009年1月 兵庫県西脇市

JR加古川線では、2004年12月より加古川線の電化を記念し、横尾さんデザインのラッピング電車が導入されていました(兵庫県のサイト参考)。2011~2012年度にかけて、車両検査に伴い順次廃止されています。

JR加古川線のラッピング電車

横尾さんのラッピング電車「見る見る速い」

これは「見る見る速い」と名づけられた初代のラッピング電車。JR粟生駅ですれ違いの電車を車内で待っていたらこれが来てビックリ。もちろん全身目だらけオソロシヤ~。

2008年10月 兵庫県小野市、JR粟生駅

ラッピング電車「走れ!Y字路」

横尾さんのラッピング電車「走れ!Y字路」

こちらは加古川駅に停車中の「走れ!Y字路」電車。八○亭看板のあるY字路が描かれています。原画そのままと左右反転したものを交互に描いて、接続部分に段差ができないようにしています。反転の方は文字も裏焼きですね。2007年の夏休みに、このY字路電車に乗って、西脇の町と横尾さんの元祖Y字路を見学するツアーが開催されたはず。

横尾さんのラッピング電車「走れ!Y字路」

左の車両は、耕地整理記念標と電話ボックスのあるY字路が描かれています。この部分は左右反転ですね。絵画が元になっているので、一般的な列車のペイントよりも細かく描いてあり、さらに色合いが暗いので、近寄って見ないと何が描かれているのかわからないのが残念ですが……。そもそも、加古川線沿線はのんびりとした田園地帯で、沿線風景が横尾芸術についていけてない気がするんですけど。

Y字線路をゆくY字路電車

Y字線路をゆくY字路電車

Y字線路をゆくY字路電車

Y字路の故郷に向かう。

2007年8月 兵庫県加古川市、JR加古川駅

(2009年2月9日作成、2011年7月10日修正)