路上観察と琺瑯看板、マンホールのふた
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94.見通し


まだいける まだ大丈夫は もう危険

相生市内の交差点。歩道橋に交通安全の横断幕が出ていた。
「まだいける まだ大丈夫は もう危険」。

このときは赤信号でどの車も停車していたのでよかったのだが、問題なのは青信号が黄色に変わった場合。ルールでは、安全に止まれないとき以外は、停止位置で止まらなければならないことになっている。が、実際は減速せず、あるいは加速して信号を通過する車も多い。早めに止まるとかえって危険だったりもする。

「まだ」や「もう」は、赤信号に変わるまでの残り時間と車のスピード、交差点までの距離などを瞬時に計算して判断した結果である。こういう計算は男性の方が得意のようだが、たまには見通しが甘くてよからぬ結果になることもある。

ところで――、
以前、「俺はまだ若い、とか言うようになったら少しくたびれてきた証拠」というようなことを聞いた。ほどほどに若いと、「もう30歳か」などと思うようで、「何も思わない(子供)→もう○歳→まだいけるぞ→本当にダメ」の順だという。おじさんの感じる「まだ」は、先の見えてきたあせりの現れなのかもしれない。このタイミングで昼休みに保険のおばちゃんに来られたら、特約の追加なんぞしてしまいそうだ。

それでも、どんな現実でもまるっきり先が見えないよりはマシ。できることなら、みなさまの人生の見通しが、わずかでも明るいものでありますよう。

2005年6月 兵庫県相生市

(2007年8月2日作成)