上下水道 大阪府池田市
上水道
池田市 水道 制水弇
殿堂
撮影:2012年5月 大阪府池田市
横180mmくらいの小さめの制水弁。中央に大きくマークを配置し文字は小さい蓋は姫路にも多いのですが、マークの角の部分と文字が同じくらいの大きさのせいかちょっと変わったデザインのように思われます。
池田市の市章はこのマークの「水」の文字を外したもの。井桁の中に糸巻きをデザインしたもので、日本に機織り技術を伝えたといわれる呉服媛姉妹に由来するものです。(参考:池田市公式「市章とその由来」)。制定年月は、サイトによると昭和15年(1940年)8月ですが、市史には、池田町時代の昭和9年(1934年)12月とあります。
池田市 水道 制水弁
撮影:2012年5月 大阪府池田市
文字とマークのバランスがよくなりました。しんにょうや弁の字がちょっと古いですね。マークは「水」の周囲の囲みも含めて簡略化されています。
明治22年(1889年)4月1日、豊島郡池田町誕生。昭和10年(1935年)8月10日、近隣の3村との合併ののち、昭和14年(1939年)4月29日、池田市に。
池田市 水道 空気弁
撮影:2012年5月 大阪府池田市
大阪市などで普通に見られるデザインですが少数派。これより多いのは右のような蓋。青色水玉の仕切弁、制水弁の蓋も多いです。
旧池田町の創設上水道は、昭和12年(1937年)12月起工、翌13年(1938年)12月5日に通水式が行われています。
池田市 止水栓
撮影:2012年5月 大阪府池田市
マーク簡略化の少数派。左書きの中では古そう。
池田市 止水栓
撮影:2008年5月 大阪府池田市
井桁の表現が市章に近くなりました。中は「水」でしょう。
池田市 水道 止水栓
撮影:2008年5月 大阪府池田市
何枚もあります。
池田市 止水栓
撮影:2012年5月 大阪府池田市
マークが市章のもの。
池田市 量水器
撮影:2008年5月 大阪府池田市
一般家庭の小型量水器の蓋。右横書きですが戦後モノ? 市内にまだ何枚もあるようです。マークは井桁の部分が簡略化されましたが、「水」の周囲の囲みを入れてがんばっています。
池田市 量水器
撮影:2012年5月 大阪府池田市
上と同じ蓋と並べて設置されていました。「量水器」の書体が古いので、昭和30年代の蓋でしょうか。マークは上と比べてさらに簡略化され見やすくなりました。
池田市 量水器
撮影:2012年5月 大阪府池田市
これはそれほど古くないですね。マークはサザエさんぽい。
池田市 防火栓
殿堂
撮影:2012年5月 大阪府池田市
おそらく戦前の蓋でしょう。右はマークのアップで、市章の中に「水」を入れたもの。古い蓋の方が市章の再現性が高いのは珍しいんじゃないでしょうか。大きさは一般的な消火栓蓋の450×300くらい。
池田市 水道 消火栓
撮影:2012年5月 大阪府池田市
全国どこにでもあると思われる蓋ですが、池田では下の2行がゴシック体のものが多いです。
下水道
池田市 下水
撮影:2014年5月 大阪府池田市
水路を暗渠にした部分の蓋のようでした。こういう三角形2枚が組み合わさったデザインの蓋は、正方形のものが多いですね。
池田市の下水道事業は、市史によると、昭和28年(1953年)、市街地の雨水などの処理を目的に着工。昭和42年(1967年)3月下水処理場完成。翌昭和43年(1968年)6月より室町地区を中心に供用開始。
昭和51年(1976年)、当時はまだ珍しかった市街化調整区域への下水道の導入を図り、猪名川流域下水道への参加もあって、普及率は昭和47(1972年)年度末には50%超、昭和57年(1982年)には99.2%(全国平均32.1%)に達したとのことです。
参考文献
- 『新修 池田市史 第三巻 近代編』平成21年3月31日 池田市発行
- 『新修 池田市史 第四巻 現代編』平成23年3月31日 池田市発行