路上観察と琺瑯看板、マンホールのふた
お散歩 Photo Album

 
page top

油槽


工技研究所

工技研究所

工技研究所油槽蓋中央部分
工技研究所社名、ロゴ

KOHGIKEN CO. 油槽 WPMK-80AW
撮影:2014年11月 兵庫県姫路市

東京都中央区銀座七丁目17-14 松岡銀七ビル、(株)工技研究所
昭和32年(1957年)設立。

空調や設備用の重油をここから入れるのでしょう。あるいは、自家発電用もあるでしょうか。この蓋の近くにタツノ式の蓋もあります。この蓋のある施設は昭和41年(1966年)3月に完成しています。蓋鋳造メーカーは長谷川鋳工所でしょう。

KOHGIKEN ガス検知管

KOHGIKEN ガス検知管
撮影:2018年3月 和歌山県有田市

十数センチの小蓋。地下の油槽が破損すると可燃性ガスが発生し危険なので、ガス漏れ検知のシステムを設置しているのでしょう。

昭和機器工業

昭和機器工業油槽蓋

昭和機器工業名前部分 昭和機器工業マーク

油槽 SHOWAKIKI-MS-600WMP-D
撮影:2014年9月 広島県竹原市

福岡市博多区博多駅前四丁目33番32号、昭和機器工業(株)
昭和36年(1961年)設立。

商業施設にあった蓋。芝とMのような文字を組み合わせた右上のマークは、カタログにありますので、ブランドマーク、社章であるのでしょう。

セイナン製作所

セイナン製作所油槽蓋(大型)

セイナン製作所マーク

Co. SEINAN SEISAKUSHO 油槽
撮影:2014年6月 兵庫県姫路市

大阪府大阪市浪速区木津川1丁目10-7、(株)セイナン製作所
平成28年(2016年)7月自己破産。

大型の油槽蓋。上はマーク部分のアップで、菱の中にKSS、真ん中のセイナンのSの字が大きくなっています。平成28年(2016年)になって行ってみたら、大蓋全体が回転していました。定期的に点検が行われているのでしょう。左下の小蓋もセイナンのものと思われます。このあたりに油槽関連とおぼしき蓋は9枚ほどありました。

セイナン製作所給油口 セイナン製作所油槽蓋

SEINAN 給油口
撮影:2016年1月 兵庫県姫路市
300くらいの猿のような小蓋。神戸市湊川神社にもあり。

SEINAN
撮影:2016年1月 兵庫県姫路市
もう少し小さい蓋。マークは大蓋と同じく井桁の中にKSS。

いずれも上の大蓋と同じ場所にありました。油槽のある建物は昭和58年(1983年)に完成しています。蓋メーカーはいずれも不明。

タツノ

タツノ式油槽小蓋

タツノ式 殿堂
撮影:2014年11月 兵庫県姫路市

右横書きの小蓋。古そうですが、この蓋のある施設は昭和41年(1966年)3月に完成しています。余り蓋でも使ったのでしょうか。神戸市内にもあり。

東京都港区三田三丁目2-6、(株)タツノ
明治44年(1911年)龍野製作所として創業。昭和3年(1928年)株式会社設立。昭和43年(1968年)より(株)東京タツノ、平成4年(1992年)より(株)タツノ・メカトロニクス、平成24年(2012年)より現社名に。

タツノ KK.TOKYOTATSUNO油槽蓋

タツノ KK.TOKYOTATSUNO
撮影:2008年10月 奈良県香芝市

閉店したガソリンスタンドにあった東京タツノ時代の蓋。現在油槽は子会社の日本タンク装備が担当しているようで、近年改修されたガソリンスタンドで、タツノの蓋を見かけることはほとんどなくなりました。

タツノ油槽蓋

タツノ TATSUNO
撮影:2015年12月 兵庫県姫路市

φ600くらいの大蓋。矢羽根を逆にしたようなマークは、少なくとも東京タツノとタツノ・メカトロニクスで使われていました。龍野製作所時代のものは未確認ですが、建物の年代的に東京タツノ時代の蓋と思われます。

チカタン

チカタン油槽蓋

CHIKATAN 油槽 PRECON UNDERGROUND OILTANK BMH-701
撮影:2019年3月 大阪府大阪市

岐阜県各務原市金属団地110番地、(株)チカタン
大正7年(1918年)山本鉄工所として創業。昭和26年(1951年)8月有限会社設立。平成4年(1992年)6月現社に改称。

旧トキコ系

トキコ油槽蓋

トキコ油槽蓋マーク部分アップ

トキコ
撮影:2018年10月 兵庫県姫路市

(旧)神奈川県川崎市川崎区富士見一丁目6-3、トキコ(株)
 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央三丁目9-27、トキコテクノ(株)
(現)神奈川県川崎市川崎区東田町8番地 パレール三井ビル、トキコシステムソリューションズ(株)

トキコ油槽蓋

トキコ油槽蓋中央部分

TOKICO 1B-400
撮影:2019年3月 広島県福山市
トキコ油器(株)時代の蓋でしょう。

元会社のトキコ関連
昭和12年(1937年)、東京瓦斯電気工業(株)の計器部が独立、東京機器工業(株)設立。計量機器や自動車等の部品を製造。昭和40年(1965年)1月、(株)トキコに社名変更。永らく日立製作所の関連会社でしたが、平成16年(2004年)10月、日立製作所がトキコを買収。

油槽関連は、昭和25年(1950年)、ガソリンスタンドの計量器・機器等を販売するトキコ油器(株)設立。平成10年(1998年)、昭和41年(1966年)に設立されたメンテナンス会社と合併、トキコテクノ(株)設立。平成14年(2002年)、トキコ(株)計装事業部門とトキコテクノ(株)が事業統合。平成27年(2015年)4月、日立オートモティブシステムズメジャメント(株)に。令和元年(2019年)9月1日、トキコシステムソリューションズ(株)に。日立グループから外れることになりました。

下のコピーは『トキコ五十年史』より引用。左はP137、右はP292年表より。これによると、「トキコ」社章は昭和40年(1965年)3月より使われていたようです。子会社のトキコ油器なども、同時期に社章の変更が行われたのではないでしょうか。

トキコ社章コピー トキコ年表コピー

日本タンク装備

JTO油槽蓋

JTO MRA-500
撮影:2014年6月 兵庫県姫路市

油槽の蓋と思われます。Tをベースにしたパターンは、油槽メーカーでは珍しいオリジナルパターンのようですね。

神奈川県横浜市栄区笠間四丁目1-1、日本タンク装備(株)
昭和63年(1988年)4月設立。タツノの子会社。

JTO油槽蓋

JTO 持運び注意 MKA-401
撮影:2015年9月 兵庫県姫路市

平成22年(2010年)6月の消防法改正により、設置から40年以上経過したガソリンスタンドの貯蔵用タンクは、平成25年(2013年)2月までの改修が義務付けされました。平成28年(2016年)現在も営業しているガソリンスタンドは、タンクを改修したところも多いようです。蓋は見た限りではJTOのものが使用されています。

日本容器工業?

NYK油槽蓋

NYK 給油口
撮影:2016年4月 広島県広島市

NYKで検索すると日本容器工業というメーカーがヒットしましたが、地下タンクも製造していたのでしょうか。

東京都中央区八重洲二丁目6-16、日本容器工業(株)
昭和2年(1927年)7月、新潟県長岡市にて(株)渡辺商店設立。昭和28年(1953年)4月現社名に。

ミモト

ミモト油槽蓋

ミモト
撮影:2016年5月 石川県金沢市

検索すると地元の鉄工所(機械部品メーカー)がヒットします。蓋はよくある油槽蓋らしいデザインですが、地下タンクも製造していたのでしょうか。

その他 

長谷川の油槽蓋

長谷川の油槽蓋メーカー名前部分アップ

油槽 HASEGAWA FOUNDRY CO. WPM-A 450
撮影:2019年3月 兵庫県姫路市

長谷川鋳工所の油槽蓋。上の方のタツノ式工技研究所と同じ場所にありました。

給油口蓋

給油口
撮影:2014年10月 大阪府大阪市

ビルの給油口の蓋。化粧蓋もあるんですね。これは舗道上の蓋ですが、給油口はビルの壁にもあります。また、偶然給油中に遭遇した商店街の蓋は全くの無印でした。

油槽蓋 油槽蓋アップ

油槽 
撮影:2020年3月 兵庫県姫路市

単なる油槽蓋。名前欄は空白でした。

無印

水蓄式油槽鉄蓋説明板

水蓄式油槽鉄蓋配置状況
水蓄式油槽鉄蓋角
水蓄式油槽鉄蓋丸

水蓄式油槽鉄蓋 殿堂
撮影:2014年5月 広島県呉市入船山記念館

戦前の鉄蓋。何のことはない無地の蓋ですが、旧海軍の油槽蓋という文化財であらせられるのですから、当然の殿堂入り。

バフンウニのような小蓋

バフンウニのような小蓋、斜め

撮影:2018年5月 三重県名張市

盛り上がっているのと持ち手の感じが油槽蓋ぽい。表面の突起が路上のバフンウニのごとし。

参考文献

  • 『トキコ五十年史』昭和63年5月 トキコ(株)

2016年1月5日:ページ新設。2018年11月12日記述修正。2019年3月21日:工技研究所ガス検知管、チカタン、旧トキコ系、日本容器工業?、ミモト、無印追加。油槽(長谷川)差し替え。2020年5月15日:単なる油槽蓋追加。

(2020年9月1日更新)